レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2021/12/29
- 登録日時
- 2022/01/23 00:30
- 更新日時
- 2022/01/23 00:30
- 提供館
- 宮城県図書館 (2110032)
- 管理番号
- MYG-REF-200187
- 質問
-
未解決
北原白秋の『ひがんばな(彼岸花)』『芥子の葉』という詩についての意味や背景,解説等が載っている資料はないか。
- 回答
-
『彼岸花』,『芥子の葉』は,大正2年7月刊行の『東京景物詩及其他』(第3版で新に当時の詩1章12篇を増補し大正5年『雪と花火』に改題)に所収されています。
下記資料1-6に作品が掲載されていましたが,作品の解説は確認できませんでした。
資料1 『明治文學全集 74』(筑摩書房, 1966.12)【918.6/メ1/74】
資料2 『白秋全集 3』北原白秋著(岩波書店, 1985.5)【918.6/キ3-3/3】
資料3 『北原白秋詩集 下』(岩波書店, 2007.1)【911.56/キハ2007.1/Bイワナ】
資料4 『近代文学館 特選 [16]』日本近代文学館(ほるぷ出版製作 図書月販発売, 1971)【918.6/キ11-6/16】
資料5 『日本の文学 17』谷崎潤一郎[ほか]編(中央公論社, 1979)【918.6/ニ11/17】
資料6 『日本文学全集 19』(集英社, 1972.5)【918.6/ニホ1974.Z/19】
- 回答プロセス
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1 自館目録で「北原白秋×彼岸花」で検索したが,該当なし。
2 ネットで調査した結果,詩集『思ひ出』に収録の『曼珠沙華(ひがんばな)』ではないかと利用者に確認。歌い出しの歌詞が違う,詩の出だしは「憎い男~」だったとの回答を得た。
3 ネットで再調査した結果,『彼岸花』『芥子の葉』ともに1913年に刊行された東京景物詩(『東京景物詩及其他』大正5年『雪と花火』と改題)に所収されていることが判明。
4 自館検索で「東京景物詩」を検索し,該当資料を調査する。『彼岸花』『芥子の葉』ともに作品掲載書誌を数冊確認したが,作品そのものの解説はなし。
作品が所収されている『東京景物詩及其他』については,資料1-3,6に余言,解説,後記があり,資料3の「雪と花火余言」には作者自身による『芥子の葉』等についての下記の記述が見られた。
p.208「(前略)之等の詩の上つ調子な事は,如何に恋に浮かれていたとは云へ,今見ても恥かしいと思ふ(後略)」
資料1の解題(野田宇太郎)には『東京景物詩及其他』について下記の記述がある。
p.431「(前略)巻頭の献詞が示すように「パンの会」の記念特集である。(中略)印象派の美術的要素とそれにともなった江戸情調とを官能的詩感覚にまで高めたのはこの詩集である。(後略)」
5 その後のネット検索により,下記のWEBサイトにも『東京景物詩及其他』について創作時の背景をうかがわせる情報がみられた。
「1913年(大正2年)に出版した第3詩集。都会の情景を軽やかに歌った白秋28歳の頃の作品。」
「木下杢太郎らと起こした芸術家のサロン「パンの会」で芸術の自由と享楽の権利を謳歌した時期の作品が収められています。」
「北原白秋記念館」 (http://www.hakushu.or.jp/)
最終アクセス日は2021年2月11日
- 事前調査事項
- NDC
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- 詩歌 (911 9版)
- 参考資料
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- . 明治文學全集 74. 筑摩書房, 1966.12【918.6/メ1/74】:
- 北原 白秋/著. 白秋全集 3. 岩波書店, 1985.5【918.6/キ3-3/3】:
- 北原/白秋∥[著] 安藤/元雄∥編. 北原白秋詩集 下. 岩波書店, 2007.1【911.56/キハ2007.1/Bイワナ】:
- . 近代文学館 特選 [16]. 日本近代文学館 ほるぷ出版(製作) 図書月販(発売), 1971【918.6/キ11-6/16】:
- 谷崎 潤一郎/[ほか]編. 日本の文学 17. 中央公論社, 1979【918.6/ニ11/17】:
- . 日本文学全集 19. 集英社, 1972.5【918.6/ニホ1974.Z/19】:
- 恩田 逸夫/編著. 北原白秋. 清水書院, 1969【911.52/キハ1969.6】:
- 恩田 逸夫/編著. 北原白秋. 清水書院, 1969【911.52/キハ1969.6】:
- . 近代の詩人 5. 潮出版社, 1993.8【911.52/キ3/5】:
- キーワード
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- 北原, 白秋(キタハラ, ハクシュウ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 【遡及入力】
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000311079