レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022年8月14日
- 登録日時
- 2022/09/10 09:12
- 更新日時
- 2022/10/05 22:29
- 管理番号
- 県立長野-22-105
- 質問
-
解決
研成義塾について参考になる文献が知りたい。
- 回答
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『図説・安曇の歴史 下巻 長野県の歴史シリーズ 17』 安曇歴史研究会編 郷土出版社 1985 【N232/37/2】 p28 [国立国会図書館デジタルコレクション(国立国会図書館/図書館・個人送信限定) コマ番号:8](最終確認:2022/9/1)に以下の記載がある。
(中略)研成義塾は、井口喜源治により明治三十一年東穂高村に開設され、昭和十三年病に倒れるま
で、八百余人の青少年を教育した。(後略)
井口喜源治は(中略)松本中学校時代、外人英語教師エルマーより聖書をひもとくことを教わった。
卒業後、東京へ出て明治法律学校(現明治大学)に学ぶかたわら、牛込のキリスト教会に入り、内村鑑
三の説教に耳を傾け信仰の道へ入った。(後略)
(中略)[相馬愛蔵ら有志と共に喜源治は研成義塾を]初めは矢原の集会所を借りて始めたが、のちに
は三枚橋に小さな学校をつくり、毎年三十名前後の生徒を迎えた。聖書と論語を中心に、「えらい人
になるよりよい人になれ」という人格教育を行った。(後略)
塾で教育を受けた人の中には、(中略)外交評論家清沢冽、実業家東条たかし[舟へんに壽]らもいる
が、多くの人々は、自己に厳しく、自分の錬磨を心がけ勤勉で誠実に生きることをモットーとした人
々であった。喜源治を生涯の師と仰いだ荻原碌山は短い生涯の間に多くの名作を残した。喜源治は昭
和十三年六十九歳で永眠し、研成義塾も閉じられた。
その他、研成義塾について記載が確認できた以下の資料を紹介し、併せて図書館間の貸出や複写取次、国立国会図書館デジタルコレクションについて、参加館公開及び個人向けデジタル化送信サービスの利用を案内した。(最終確認:2022/9/1)
1 研成義塾全般について記載がある資料
・『長野県史 通史編 第7巻 近代 1』
長野県編 長野県史刊行会 1988 【N209/11-4/7】 p.542-545
・『穂高町誌 第3巻』 穂高町誌編纂委員会 穂高町誌刊行会 1991 【N232/50/3】 p.488-492
・『安曇野 人間教育の源流 研成義塾に学ぶ』 井口喜源治記念館編・刊 2003 【N372/161】
・『地域に根ざす民衆文化の創造 「常民大学」の総合的研究』
地域文化研究会編 藤原書店 【379.4/チイ】 p.42-47
・鈴木博雄著「自律生活者を育てる教育 ―井口喜源治の研成義塾に学ぶ」
『日本教育』 第207号 日本教育会 1993 p.18-22
[国立国会図書館デジタルコレクション(国立国会図書館/図書館・個人送信限定) コマ番号:10-12]
(最終確認:2022/9/1)
・和沢俊八著「井口喜源治と研成義塾」 『信濃教育』 第1135号 信濃教育会 1981 p.72-78
[国立国会図書館デジタルコレクション(国立国会図書館/図書館・個人送信限定) コマ番号:39-42]
(最終確認:2022/9/1)
2 井口喜源治を中心とした資料
・『井口喜源治と研成義塾』
南安曇教育会井口喜源治研究委員会編 南安曇教育会 1981 【N289/イグチ】
・『井口喜源治』 斎藤茂編 井口喜源治記念館 1976 【N289/イグチ】
3 研成義塾の生徒・支援者など、関係者を中心とした資料
・『松本平におけるキリスト教 井口喜源治と研成義塾』
同志社大学人文科学研究所編 同朋舎出版 1979 【N190/8】
・『信州穂高の人脈 井口喜源治と研成義塾』
同志社大学人文科学研究所編 同志社大学人文科学研究所 【N280/106】
※掲載論文すべて『松本平におけるキリスト教 井口喜源治と研成義塾』にも収録あり。
・『研成義塾の人びと』 宮沢正典著 1970 【N280/99】
・『わが日わが道 後編』 齋藤茂著 山上社 1966 【N049/6/3】 p.77-103
・『穂高高原』 相馬黒光著 女性時代社 1944【N940/821】 p.151-154
[国立国会図書館デジタルコレクション(国立国会図書館/図書館・個人送信限定) コマ番号:91-111]
(最終確認:2022/9/1)
・『誇りて在り 「研成義塾」アメリカへ渡る』 宮原 安春著 講談社 1988 【916/ミヤ】 p.89-165
・『ゴードン平林の矜持と闘い 研成義塾が育んだ人々 憲法訴訟の意味と意義 安曇野の人物誌 2』
井出 孫六著 安曇野文化講座実行委員会 2013 【N289/ヒラバ】
・『孜々として 安曇野・穂高町の人物群像』
穂高町立穂高中学校企画・編 穂高中学校 2000 【N283/29】
・『私の春秋:東条たかし[舟へんに壽]自叙伝』
東条たかし[舟へんに壽]著 東条たかし[舟へんに壽]伝上梓の会 1966 p.14-17
[国立国会図書館デジタルコレクション(国立国会図書館/図書館・個人送信限定) コマ番号:18-19]
(最終確認:2022/9/1)
・『ある日の内村鑑三先生』 斉藤宗次郎著 教文館 1964 p.56-58
[国立国会図書館デジタルコレクション(国立国会図書館/図書館・個人送信限定) コマ番号:36-37]
(最終確認:2022/9/1)
・葛井義憲著 「巌本善治と研成義塾 ―井口喜源治覚書―」
『名古屋学院大学論集 社会科学篇』 第31巻4号 名古屋学院大学総合研究所 1995 p.1-25
[国立国会図書館デジタルコレクション(国立国会図書館/図書館・個人送信限定) コマ番号:66-78]
(最終確認:2022/9/1)
- 回答プロセス
-
1 Googleにてキーワード「研成義塾」で検索し、概略を把握。
2 「国立国会図書館サーチ」、自館の蔵書検索システムにて「研成義塾」で検索し、ヒットした資料の記
載内容を確認。
3 2でヒットした資料に記載のある人物名や資料名のうち、追加で補完になりそうなものを2同様検索し調
査。
- 事前調査事項
-
相馬愛蔵著『一商人として』(出版者等詳細不明)
須沢績著『道ひとすじ:須澤績回想録』 出版・安曇野 1983
- NDC
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- 中部地方 (215 10版)
- 教育 (37 10版)
- 参考資料
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安曇歴史研究会 編著 , 安曇歴史研究会. 図説・安曇の歴史 下. 郷土出版社, 1985. (長野県の歴史シリーズ ; 17)
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001750446-00 (【N232/37/2】) -
南安曇教育会井口喜源治研究委員会 編 , 井口, 喜源治, 1870-1938 , 南安曇教育会. 井口喜源治と研成義塾. 南安曇教育会, 1981.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001524170-00 (【N289/イグチ】) -
同志社大学人文科学研究所 編 , 同志社大学人文科学研究所. 松本平におけるキリスト教 : 井口喜源治と研成義塾. 同朋舎出版, 1979.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001440932-00 (【N190/8】)
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安曇歴史研究会 編著 , 安曇歴史研究会. 図説・安曇の歴史 下. 郷土出版社, 1985. (長野県の歴史シリーズ ; 17)
- キーワード
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- 研成義塾
- 井口喜源治
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000321054