レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2015年02月21日
- 登録日時
- 2022/09/14 11:55
- 更新日時
- 2022/12/16 15:58
- 管理番号
- R-021
- 質問
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解決
執行海秀著『日蓮宗教学史』の内容について
①『御義口伝』の中の「支那で成立した徐氏の科註の文が引用されてゐる」とあるが、その文言と箇所を読みたい。
②「森羅」の用語がわが国で使われた最初の文献は何か?盛んに使われたのは室町期ではないか?
- 回答
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①『御義口伝講義 上』『原本対照 御義口傳・日向記』の該当箇所をお伝えする。
②『岩波四字熟語辞典』『正法眼蔵』『永平道元和尚広録』の該当箇所をお伝えする。
『正法眼蔵』が「森羅」初出かどうかは定かでないが、鎌倉期にすでに使われていたことを回答。
- 回答プロセス
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①執行海秀著『日蓮宗教学史』より、質問内容該当箇所を確認。
『御義口伝講義 上』『原本対照 御義口傳・日向記』より、質問内容の文言「支那で成立した・・・」を確認。
②「森羅」の用語がわが国で使われた最初の文献について調査。
『岩波四字熟語辞典』より「森羅万象」の項目から以下の情報を確認。
「日本では、鎌倉初期、道元の『正法眼蔵』法性に「かの法性(事物の本質)はいまの万象森羅にあらずと邪計するなり・・・この森羅万象と法性と、はるかに同異の論を超越せり」と、「万象森羅」「森羅万象」両方の形が見える。」(p348)とあり。
そこで、『正法眼蔵』を調査対象とし、『『正法眼蔵』『永平広録』用語辞典』にあたる。
「森羅万象」の項目から、『正法眼蔵』『永平広録』両方に用語が使われていることを確認。以下、抜粋。
・『正法眼蔵』仏教
「仏教といふは万象森羅なり」
・『正法眼蔵』空華
「この員数を具足せんために、森羅をあつめて、いよよかにせるなり」
・『永平道元和尚広録』上堂231
「森羅万象、総て這の一椀の茶裏に在り」
- 事前調査事項
- NDC
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- 各宗 (188)
- 参考資料
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岩波書店辞典編集部編 , 岩波書店辞典編集部. 岩波四字熟語辞典. 岩波書店, 2002.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000096-I004472477-00 , ISBN 4000802046 (自館請求番号:813.4/I-95) -
池田大作著 , 池田, 大作. 御義口伝講義 上,下. 創価学会, 1965.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000096-I001099307-00 (自館請求番号:N39/I-32/1) -
[日蓮述] ; 高橋善中編 , 日蓮 , 高橋, 善中. 原本對照御義口傳・日向記. 平樂寺書店, 1929.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000096-I003929461-00 (自館請求番号:N39/R 27) -
道元[著] ; 西嶋和夫訳 , 道元 , 西嶋, 和夫. 現代語訳正法眼蔵 第1巻,第2巻,第3巻,第4巻,第5巻,第6巻,第7巻,第8巻,第9巻,第10巻,第11巻,第12巻,別巻(索引). 金沢文庫, 1970.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000096-I004698761-00 (自館請求番号:188.83/D 81/4,7,別) -
大谷哲夫編著 , 大谷, 哲夫. 『正法眼蔵』『永平広録』用語辞典. 大法輪閣, 2012.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000096-I002618989-00 , ISBN 9784804613321 (自館請求番号:188.83/O-84) -
道元著 ; 石井恭二訓読・注釈・現代文訳 , 道元 , 石井, 恭二. 永平広録 上,中,下. 河出書房新社, 2005.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000096-I000660925-00 (自館請求番号:188.84/D 81/1)
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岩波書店辞典編集部編 , 岩波書店辞典編集部. 岩波四字熟語辞典. 岩波書店, 2002.
- キーワード
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- 日蓮宗教学史
- 御義口伝
- 森羅
- 正法眼蔵
- 永平道元和尚広録
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000321261