レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022/04/26
- 登録日時
- 2023/01/30 00:30
- 更新日時
- 2023/01/30 00:30
- 管理番号
- 小寺池図書館 R1001084
- 質問
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解決
踏絵の歴史について書いた本を知りたい。下記の内容が載っているものが望ましい。
・仏教徒を装い、表面上区別出来ない者をどうやってあたりをつけたのか。
・幕府および担当はどうのように情報収集をしていたのか。
・庶民からの密告・情報提供はあったのか。
- 回答
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*1637年(寛永十四)の島原天草一揆後、幕府は全国的に潜伏キリシタンの摘発を進め取締り強化を図る方針を提示、宗門改の具体的方法については地域に委任されていた。*1643年(寛永二十)頃幕府に事実上の宗門改役が置かれ全国のキリシタン情報が一元的に集められた。以後、諸藩に対して1659年(万治二)に五人組と檀那寺の確認、1664年(寛文四)に宗門改役の設置が命じられ、1671年(寛文十一)の幕府領への宗旨人別帳の作成命令に諸藩もならった結果、寛文期(1661~73)に寺請(毎年人別に檀那寺が保証する)を中心とする宗門改制度が全国化した。
*キリシタンの密告制度としては訴人褒賞制度があった。長崎から始まり島原天草一揆を機に全国に適用された。
*参考資料記載の書籍10点を紹介した。
- 回答プロセス
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最新の研究動向を踏まえた一般書としては『踏絵を踏んだキリシタン』があげられるが既読とのことなので、参考文献とそこから派生するキーワードから直接文献にあたった。
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
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- 踏絵を踏んだキリシタン 安高啓明/著 吉川弘文館 2018.7 198.221 (踏絵全般)
- 潜伏キリシタン 大橋幸泰/著 講談社 2014.5 198.221 (宗門改制度の成立と踏絵p.45-58)
- キリシタン禁制史 清水紘一/著 教育社∥教育社出版サービス(発売) 1981.9 198.221 (キリシタン禁制の確立過程p.165-234 訴人褒賞制p.172-180)
- 長崎奉行 外山幹夫/著 中央公論社 1988.12 219.3 (踏絵の開始p.102-106)
- キリシタン禁制と民衆の宗教 村井早苗/著 山川出版社 2002.7 198.221 (キリシタン禁制制度の確立p.29-58)
- キリシタン H.チースリク/監修∥太田淑子/編 東京堂出版 1999.9 198.221 (訴人褒賞制度、南蛮誓詞、踏絵、宗門改制度p.212-218,230-233)
- 近世長崎司法制度の研究 安高啓明/著 思文閣出版 2010.1 322.1993 (長崎奉行の司法権(キリシタン取締りと各藩への指揮命令権)p.370-376,391-392)
- 長崎の殉教者 片岡弥吉/著 角川書店 1970 198.221 (踏絵p.71-74)
- 踏み絵 島田孝右/著∥島田ゆり子/著 雄松堂出版 1994.4 198.221 (外国人による踏絵の記録)
- キリシタン禁制の地域的展開 村井早苗/著 岩田書院 2007.2 198.221
- キーワード
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- 潜伏キリシタン
- キリシタン禁制
- 長崎奉行
- 踏絵
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 社会科学
- 内容種別
- 一般資料
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000328131