レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022/04/02
- 登録日時
- 2023/01/30 00:30
- 更新日時
- 2023/01/30 00:30
- 管理番号
- 服部図書館R1001060
- 質問
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解決
コロポックル論争と、日本の先住民族・アイヌについて書かれた本を探してほしい。
- 回答
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以下の資料を紹介した。
参考資料(1)p105~120、第八章「論争-コロボックル北海道に住みしなるべし」に、坪井正五郎の立場からのコロポックル論争について詳細な記述あり。
参考資料(2)p55~80、第三章「『コロポックル』の謎を追って」の中に、p72~76「コロポックル論争」という節あり。坪井の説を否定した、鳥居竜蔵の立場からのコロポックル論争について記述あり。
参考資料(3)p9にコロポックル論争について簡単な記述があるほか、全編にわたってコロポックル伝説について考察されており、小人のモデルが千島・北千島アイヌではないかとの説の記述あり。
参考資料(4)コロポックル論争を展開することとなった、坪井正五郎によるコロポックル説の著作が多数収録されている。本市に所蔵はないが、大阪府立図書館が所蔵しているため相互貸借で利用可能(館内閲覧のみ)。
- 回答プロセス
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コロポックル論争の概要を把握するため、『世界大百科事典』10巻「コロボックル」の項目を参照。
人類学者坪井正五郎が、石器時代の日本列島に住んでいたのはコロボックルであるとし、彼らはエスキモーに近い人種であったが、アイヌに追われて姿を消したと説いたこと、当時の学会では日本の石器時代人はアイヌであるとする学説が主流であり、この説に立つ白井光太郎、鳥居竜蔵、小金井良精らと坪井との間で激しい論争が展開されたこと、コロボックルについていまだに実体は明確となっていないが、日本人の起源についての研究を飛躍的に発展させ深めたことなどを確認。(質問者が辞典類に掲載されている程度の情報は把握済とのことだったので、参考資料からは除外した。)
以上の情報から「コロポックル」「坪井正五郎」「白井光太郎」「鳥居竜蔵」「小金井良精」といったキーワードで蔵書検索を行い、参考資料を紹介した。
- 事前調査事項
- NDC
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- 北海道地方 (211 10版)
- 参考資料
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- 坪井正五郎 川村伸秀/著 弘文堂 2013.9 289.1 (p105~120)
- 鳥居竜蔵伝 中薗英助/著 岩波書店 1995.3 289.1 (p72~76)
- コロポックルとはだれか 瀬川拓郎/著 新典社 2012.5 211.9 (p9)
- 日本の人類学文献選集 第1巻 山口敏/編・解説 クレス出版 2005.10 469.08
- キーワード
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- コロポックル
- コロボックル
- アイヌ
- 坪井正五郎
- 白井光太郎
- 鳥居竜蔵
- 小金井良精
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 歴史・地理
- 内容種別
- 一般資料
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000328115