レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 20171106
- 登録日時
- 2019/04/12 00:30
- 更新日時
- 2019/04/17 00:30
- 管理番号
- 徳郷20171102
- 質問
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解決
ア)柴野碧海の子孫について。
イ)柴野家の墓について。
ウ)碧海の贈位について。
- 回答
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ア)柴野碧海の子孫について
柴野碧海について書かれた資料は多数あり、碧海の子・竹斎(惟喬、介(助)三郎)まで書かれているものも多い。以下の順になっている。
初代:柴野栗山-2代:碧海(允弁、平次郎)〔養子 栗山の弟・貞毅の子〕-3代:竹斎(惟喬、介(助)三郎)〔碧海の子〕
3代目竹斎より後が書かれている資料は、以下のとおり。
【A】『近世阿波漢学史の研究』
p301-489「第四章 柴野碧海」
この資料に、詳しく栗山から碧海、碧海の兄弟、子孫まで書かれており、これ以前に出版された資料についてもまとめられていてわかりやすい。
これによると、3代竹斎は明治2年15代藩主茂韶が職制・学制を改革したときに、
「儒職を免ぜられて隠居し、嫡子辰太郎惟徳が家禄を襲うて与士に列せられた。ここにおいて栗山以来三代継承した藩儒としての柴野氏は終わりを告げたのである。」
となっている。
また、福家惣衛『柴野栗山』に允弁(碧海)の子孫について、
「其の子介三郎其の後を嗣ぎ、其の子弥十郎を経て…。」
とあるのは、「允常(方閑)の子孫と混同したものである。」と断定している。
弥十郎は、允常(方閑)の養子であり、弥十郎の子が権之丞で、幕末に徳島に移住したことなどを資料【C】『阿波国最近文明史料』から引いている。
栗山の養子となってそれぞれ阿波・江戸の家を継いだ允弁(碧海)、允常(方閑)の系譜も作成している。
【B】『阿波藩儒家等成立書』
資料【A】と同じ著者。p44-50「(4)柴野氏(栗山・碧海・竹斎) 成立書並系図共 柴野平次郎」
文章での説明は、3代:竹斎(惟喬)まで、系図は竹斎(惟喬)の子・辰太郎(惟徳)とその兄弟まで記されている。
【C】『阿波国最近文明史料』
上記【A】で引用されている資料。
p152-158(に、柴野栗山、碧海、竹斎の解説がそれぞれある。
【D】『御大典記念 阿波人物鑑』
国立国会図書館デジタルコレクションで閲覧可。
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1107485
p287-290「柴野平次郎」
【E】『註釈増補栗山文集』
p178-179「107 亡室藤田氏の墓志」
資料【A】のp336で引用されていた栗山妻の墓志を、書き下して掲載。
子どもがおらず、允弁、允常、隼を養ったことが記されている。3人とも、栗山の弟・貞毅の子。
イ)柴野家の墓について
【A】p400-401
【B】p49
【D】p289
【F】『贈位先哲と其の遺跡』
p20とp21の間「柴野平次郎墓」写真1枚あり。
【G】『徳島大学学芸紀要(社会科学) 1968 第17巻』 徳島大学教育学部 -- 徳島大学教育学部 1968 相互貸借不可
p1-32と図「近世儒者考 -阿波における」沖野舜二/著 のうち、以下の頁に3名の解説があり、墓地についても記述あり。
p5-6 柴野栗山
p10 柴野碧海
p11 柴野竹斎
【H】『徳島大学学芸紀要(人文科学) 1976 第26巻』
p29-43(8枚)「柴野碧海と枕上集」竹治貞夫/著
【A】【B】と同著者。
碧海の墓については、p34。
【I】『徳島大学学芸紀要(人文科学) 1977 第27巻』
p23-39「柴野碧海と東役」竹治貞夫/著
【A】【B】【H】と同著者。碧海の墓碑については、【H】と同様の説明あり。
p23には、碧海の生母の墓についても記述あり。
【J】『徳島県歴史人物鑑』
p155-156に、栗山、碧海、竹斎それぞれ項あり。碧海、竹斎は、墓についても記述あり。
ウ)碧海の贈位について
上記【F】p22「柴野平次郎」贈位については、「七、贈位 大正十三年二月十一日 贈正五位(儒学、教育)」と書かれている。
【K】「徳島毎日新聞」
〇大正13年6月22日p2「頼山陽に敬意された碧海二十二日午後一時から千秋閣で贈位奉告祭を行ふ紫野碧海先生略伝」
『柴野碧海先生略伝』の全文が掲載されている。
〇大正13年6月23日p2「雨に薫る暗緑の城山を背景に紫野碧海先生贈位奉告祭厳粛なる儒礼を以て」
贈位奉告祭の様子が書かれている。
【L】『鳴門市史 別巻』
p796「鳴門図」(柴野平次郎著「枕上後集」)を掲載している部分にl、柴野碧海の略歴があり、
「大正十三年二月教育上の功績により正五位を贈られた。」と書かれている。
【M】『阿波人物志』
p112「柴野碧海」の項に、「贈位五位」と書かれている。
【N】『誇りの阿波路 人物篇』
p3「柴野碧海」の項に、「大正十三年二月教育上の功績により正五位を贈られた。」と書かれている。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 系譜.家史.皇室 (288 8版)
- 参考資料
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- 【A】近世阿波漢学史の研究 (T375.8タケ301-489竹治貞夫/著 風間書房 1989.08)
- 【B】阿波藩儒家等成立書 (T280タケ4244-50竹治貞夫/編 竹治貞夫 1982.03)
- 【C】阿波国最近文明史料 (T209カン2152-158神河庚蔵/編纂 臨川書店 1973.08)
- 【D】御大典記念 阿波人物鑑 (T280イチ287-290市原狸之/著 徳島日々新報社 1928)
- 【E】註釈増補栗山文集 (T990リツ1-2178-179柴野栗山/著 栗山顕彰会 1987.08)
- 【F】贈位先哲と其の遺跡 (T280トク25-6,20と21の間,22徳島県/編 徳島県 1941)
- 【G】徳島大学学芸紀要(社会科学) 1968 第17巻 (T50トク21-2-31-32徳島大学教育学部(学芸学部) 徳島大学教育学部(学芸学部))
- 【H】徳島大学学芸紀要(人文科学) 1976 第26巻 (T50トク21-2-229-43徳島大学学芸学部(教育学部) 徳島大学学芸学部(教育学部))
- 【I】徳島大学学芸紀要(人文科学) 1977 第27巻 (T50トク21-2-223-39徳島大学学芸学部(教育学部) 徳島大学学芸学部(教育学部))
- 【J】徳島県歴史人物鑑 (T280トク34-2155-156徳島新聞社/編 徳島新聞社 1994.06)
- 【L】鳴門市史 別巻 (T220ナル3-ベツ796鳴門市史編纂委員会/編 鳴門市 1971)
- 【M】阿波人物志 (T280フシ3112藤井喬/著 原田印刷出版 1973)
- 【N】誇りの阿波路 人物篇 (T280トク33岩村武勇/著 徳島新聞社 1948)
- キーワード
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- 柴野、 碧海、 栗山
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000254866