レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022年05月07日
- 登録日時
- 2023/05/02 16:04
- 更新日時
- 2023/05/17 18:50
- 管理番号
- 9000039034
- 質問
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解決
北杜市に伝わる昔話「月毛の駒」が掲載されている本を紹介してほしい。
- 回答
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山梨県の昔話や民話が掲載されている図書に中には、該当の話は見つけられなかった。類似の話としては、長野県北佐久郡の「望月の駒」「生駒姫と月毛の駒」があるので、内容については参考資料をご確認ください。
- 回答プロセス
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1.K38の棚で、山梨県の民話・昔ばなしの本を確認するが、該当の話の掲載はなかった。
・『山梨のむかし話』(山梨国語教育研究会/編著 日本標準 1975年)
・『読みがたり山梨のむかし話』(山梨国語教育研究会/編 日本標準 2004年)
・『山梨の伝説』(山梨国語教育研究会/編著 日本標準 1979年)
・『甲州むかし話』上・下巻(あずさと りょう/文 山梨日日新聞社 1985年)
・『山梨県の民話(県別ふるさとの民話)』(日本児童文学者協会/編 偕成社 1982年)
・『やまなしの民話』(日本ネットワークサービス/編・発行)
・『山梨の昔ばなし』(河野 伸枝/話 宮井商会 1981年)
・『日本の伝説 10 甲州の伝説』(角川書店 1976年)
・『全国昔話資料集成 16 甲州昔話集』(岩崎美術社 1976年)
・『ふるさとやまなしの民話』(山梨県連合婦人会/編・発行 1993年)
・『日本の民話 5 甲信越』(ぎょうせい 1995年)
・『甲斐路ふるさとの民話と民謡(ふるさと自慢シリーズ)』(山梨県/編集 山梨日日新聞社 1991年)
・『山梨のむかし話と伝説 第一集 藤巻愛子が語る』(藤巻愛子/著 甲州弁民話房 2005年)
・『甲州弁で語る山梨の昔話と伝説 第二集』(藤巻愛子/著 甲州弁民話房 2010年)
・『日本昔話通観 第12巻 山梨・長野』(同朋舎 1981年)
2.北杜市、北巨摩郡の民話・昔ばなしの本を確認するが、該当の話の掲載はなかった。
・『口碑伝説集(郷土研究)』(北巨摩郡教育会/編・発行 1935年)
・『高根のむかし話』(山本千杉/編 高根町 1988年)
・『長坂のむかし話』(長坂町教育委員会/編集 長坂町役場 2000年)
・『伝えたい残したい長坂の話』(長坂町教育委員会/編集 長坂町役場 2003年)
3.この昔ばなしの舞台となっている「柏前牧(かしわざきのまき)」のあったとされる旧高根町ほか北杜市、北巨摩郡の市町村誌を確認するが、該当の話の掲載はなかった。
4.その他
・『甲斐の落葉』(山中共古/著 有峰書店 1975年)→該当の話の掲載はなかった。
・『甲斐の荘園(甲斐新書)』(秋山敬/著 甲斐新書刊行会 2003年)→「柏前牧(かしわざきのまき)」の項には、昔話や民話に関する記載はなかった。
5.GoogleBooksで「月毛の駒」を検索すると、長野県北佐久郡の「月毛の駒」の話がヒット。該当資料を確認すると、類似の話の掲載があった。
- 事前調査事項
- NDC
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- 伝説.民話[昔話] (388 10版)
- 参考資料
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瀬川拓男, 松谷みよ子 編 , 瀬川, 拓男, 1929-1975 , 松谷, みよ子, 1926-2015. 信濃の民話. 未來社, 2015. (〈新版〉日本の民話 ; 1)
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I026310705-00 , ISBN 9784624935016 (pp.103-109) -
瀬川 拓男/編 , 瀬川‖拓男. 日本の民話 1. 角川書店, 1977.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I005606715-00 (pp.236) -
長野県/編集 , 長野県. 長野県史 民俗編 第1巻 3. 長野県史刊行会, 1987.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I005947881-00 (pp.499-501)
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瀬川拓男, 松谷みよ子 編 , 瀬川, 拓男, 1929-1975 , 松谷, みよ子, 1926-2015. 信濃の民話. 未來社, 2015. (〈新版〉日本の民話 ; 1)
- キーワード
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- 「月毛の駒」
- 「望月の駒」
- 「生駒姫と月毛の駒」
- 伝説
- 民話
- 昔話
- 説話
- 柏前牧
- 八ヶ岳
- 甲斐駒ケ岳
- 照会先
- 寄与者
- 備考
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・質問者から提供された「月毛の駒」のあらすじは次のとおり。
昔、大和の国に都があったころ、八ヶ岳のすそ野にある「かしわざきの牧」を治めていた神様に姫が生まれた。同じ頃、かしわざきの牧に真っ白な仔馬が生まれ、「月毛の駒」と呼ばれていた。姫は月毛の駒が大好きでいつも一緒に遊んでいた。月日が流れ、姫が縁談を断るので、神様が理由を尋ねると、姫は「どこにも行きたくない。一生ここで月毛と一緒にいたい」と言うので、神様は「太陽が沈んでから明朝一番どりが鳴くまでに、の牧場を7周り駆け抜けることができればふたりを一緒にしてやる」との条件を出した。月毛の駒が6周半を走った時、神様は鶏小屋に明かりのついた提灯を出し、夜明けが来たと勘違いした鶏が鳴いたので、月毛の駒は悲しい声を上げて大空に舞い上がり、甲斐駒ヶ岳の峰に張り付いてしまった。それから姫は誰とも口を利かなくなり、そのうち姿をくらましてしまった。甲斐の国に雪が降り積もって月が煌々と照らす晩、甲斐駒ヶ岳の方を見ると、月毛の駒にまたがった姫が楽しそうに飛び回っている姿を見ることができる。
・『信州馬の歴史』(信州馬事研究会/編 信濃毎日新聞社 1988年)〈資料番号0103540746〉pp.46-50「望月牧(もちづきのまき)」の項によると、新集には馬にまつわる民話があちこちに残されており、望月に残る月毛の駒の民話が代表的で、「望月小唄」などに歌われ親しまれている。
- 調査種別
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000332810