レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 20050215
- 登録日時
- 2005/12/01 02:13
- 更新日時
- 2005/12/01 17:33
- 管理番号
- D2005F0042
- 質問
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未解決
戦前、『掌中国語辞典』という本が、藤村という人の編により、(東京)至誠堂から出版されたようだが、初版の発行年月日、発行部数やその反響、戦前期に再版・増版されたのかどうかを知りたい。
- 回答
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まず、同名の文献1を調査しましたが、序に1956年旺文社より刊行された『国語総合辞典』を母胎とする旨の記述があることから、お尋ねの辞典の再版ではないと考えられます。
次に、書名が一部異なりますが、当館所蔵の藤村作編の文献2奥付に「大正13年10月1日発行、昭和24年7月25日修正初版発行」との記述がありましたので、文献3を調査したところ、大正13年10月新刊図書分類目録の項に藤村作監修、至誠堂発行の『掌中新辞典』が記載されておりました。
以上のことから、ご照会の文献は『掌中新辞典』であると思われます。
『掌中新辞典』は当館未所蔵ですが、国立国会図書館総合目録ネットワークシステム(URL:http://unicanet.ndl.go.jp)(最終アクセス2005.2.9)を検索したところ群馬県立図書館での所蔵が確認できました。利用の可否については当該機関にお問い合わせ下さい。
『掌中新辞典』の発行部数、反響、戦前の再版・増刷について、出版関係または辞書の歴史・書誌に関する文献及び藤村作に関する文献を調査しましたが、該当する記述は見当たりませんでした。
< >内は当館請求記号です。
1 『掌中国語辞典』 旺文社 1957 <813.1-O195s>
2 『掌中国語新辞典』 藤村作編 修正版 宝文館 1949
3 『日本書籍分類総目録』 第19巻(大正編 2 大正13年) 日本図書センター 1986
p174に、内容大意として「文部省国語調査会査定の常用漢字を中心に和漢洋にわたり各階級の現代人が日常生活上必要なる語句を収載し平易明解な解釈を施したものである」との記述あり。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
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『「国語」と「国語辞典」の時代』(倉島長正著、小学館 1997 2冊)に言及なし。
- NDC
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- 辞典 (813 9版)
- 参考資料
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『内務省統計報告』 第39巻(大正13・14年) 内務大臣官房文書課〔編纂〕 日本図書センター 1990 『大日本帝国内務省第39回統計報告』(昭和2年刊)の複製
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『近代国語辞書の歩み』2冊 山田忠雄述 三省堂 1981
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『日本の辞書の歩み』 辞典協会編刊 1996
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『日本辞書辞典』 沖森卓也[ほか]編 おうふう 1996
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『辞書解題辞典』 惣郷正明,朝倉治彦編 東京堂出版 1977
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『近代国語辞書編纂史の基礎的研究』犬飼守薫著 風間書房 1999
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『辞書の話』 加藤康司著 中央公論社 1976 (中公新書)
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『辞書と日本語』 倉島節尚著 光文社 2002 (光文社新書)
- 『ある国文学者の生涯』 藤村作著 角川書店 1956 (角川新書) <289.1-H941a>
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荻原 浅男編 「藤村作博士の年譜」(『国語と国文学』 31(2) 1954年2月 pp. 46-50)
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『内務省統計報告』 第39巻(大正13・14年) 内務大臣官房文書課〔編纂〕 日本図書センター 1990 『大日本帝国内務省第39回統計報告』(昭和2年刊)の複製
- キーワード
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- 国語辞典
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 書誌的事項調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 公共図書館
- 登録番号
- 1000025173