レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2023年07月09日
- 登録日時
- 2023/07/09 14:19
- 更新日時
- 2024/03/23 16:27
- 管理番号
- 2023-0027
- 質問
-
解決
①昭和16~20年の国家予算が載っている本はないか。
②①に関連して、陸海軍の経理担当の人が書いた本はないか。
③外地銀行(満洲など)での通貨発行の裏付け、根拠を知りたい。
- 回答
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①
『朝日経済年史 昭和16年版』p86~「昭和16年度予算」金額あり。予算閣議や帝国議会で金額を決定、編成したとあり。
『朝日経済年史 昭和17,18年版』p45「昭和16年度追加予算」、p46~「昭和17年度予算」、p48~「昭和18年度予算」金額あり。
『朝日経済年史 昭和19年版』p58~「昭和19年度予算」金額あり。
『朝日経済年史 昭和20,21年版』p35~「昭和20年度予算」金額あり。
『完結昭和国勢総覧 第2巻』p223 中央財政の歳入・歳出予算決算額(大15~昭63)
『大蔵省百年史 下巻』p122「第2節 太平洋戦争下の財政運営」>「1 昭和17年度以降の予算編成」 昭和16~20年の予算に関する文章。
『昭和財政史 第9巻』p310~昭和15年以降の予算と、それを決定した議会・閣議なども記載。
【インターネット情報】
帝国議会会議録検索システム
https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/#/
キーワード:予算で検索すると多数ヒットする。
②
『戦前・戦後八十年』賀屋興宣は昭和16年から大蔵相に就任し、戦時財政を担当した人物。
『偕行社記事 第766号(昭和13年7月)』p113~「支那事變と豫算の實行に就て(陸軍省主計課 陸軍主計少佐・伊藤光信)」
③
『日本紙幣在外銀行軍票図鑑』明治以降日本国外で使用された銀行券及軍票の経緯解説が載っている。銀行券の解説なので、保証についても記載あり。前編が在外銀行篇。各銀行史や解説の資料もいくつかあり。
上記『日本紙幣在外銀行軍票図鑑』に加えた銀行券別の参考資料は以下の通り。
・台湾銀行券
『戦時下の国策会社』p305「又同行の發券業務も次のやうに定められてゐる。~」
・朝鮮銀行券
『朝鮮銀行史』p574「9.朝鮮銀行券発行制度の改正」保証発行限度の変更について。
・横浜正金銀行券
『横濱正金銀行全史 第二巻』p115「正金の銀行券に関する勅令第247号が公布され、~。この勅令によって、正金は大蔵・外務両大臣監督の下に清国各地において銀行券を発行し得ることとなり、」
・満州中央銀行券
『満州開発四十年史 下巻』p849「二 新本位制度の内容」
『満州中央銀行史』p41「第一節 金本位か銀本位か」その後第四章でも関連記述が続く。p48「一九三二年六月一一日に貨幣法、満洲中央銀行法、同組織弁方が公布され、~」
『満州国現勢 建国-大同二年版』p267 大同元年六月十一日施行の貨幣法の詳細あり。
・察南一蒙彊銀行券
『図録日本の貨幣 10』p234「第三条」「第十三条」
・冀東銀行券
『外務省執務報告 東亜局 第3巻』p656「冀東銀行」
・中国聯合準備銀行券
『戦時下の国策会社』p572「機構と営業内容」また同行は紙幣発行高の四割以上に相当する金銀塊、~
『図録日本の貨幣 10』p221「第十条」「第十二条」
『アジア・太平洋戦争史』p374「発券準備のための現銀引渡しにも~」
・華興商業銀行券
1940年に発券銀行から一般銀行へ
『支那事変軍票史』p164「第三節 華興商業銀行券ト軍票工作」
『続・現代史資料 11』p275 「二 華興商業銀行の栞」>「特権」
『図録日本の貨幣 10』p250「華興券の発行」
・中央儲備銀行券
『続・現代史資料 11』p360「第二十条」「第二十一条」
『図録日本の貨幣 10』p253「第二十一条」
- 回答プロセス
- 事前調査事項
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国立印刷局ホームページ>博物館ニュース45
https://www.npb.go.jp/ja/museum/publication/pdf/news45.pdf
p4「お札の文字の役割 その2 お札を信頼できるものにする」根拠文言に関する記述あり。
- NDC
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- 経済 (330 8版)
- 財政史.事情 (342 8版)
- 陸軍 (396 8版)
- 参考資料
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- 『朝日経済年史 昭和16年版』朝日新聞社 編者 朝日新聞社 1941.09 (330/A82/1941 閉架一般 000025230)
- 『朝日経済年史 昭和17,18年版』朝日新聞社 編者 朝日新聞社 1943.06 (330/A82/1942-1943 閉架一般 000025231)
- 『朝日経済年史 昭和19年版』朝日新聞社 編者 朝日新聞社 1944.08 (330/A82/1944 閉架一般 000025232)
- 『朝日経済年史 昭和20,21年版』朝日新聞社 編者 朝日新聞社 1947.02 (330/A82/1945-46 閉架一般 000025233)
- 『戦前・戦後八十年』賀屋興宣 著者 経済往来社 1976.03 (289/Ka98 閉架一般 000043116)
- 『完結昭和国勢総覧 第2巻』東洋経済新報社 編者 東洋経済新報社 1991.02 , ISBN 449297007X (351/Ka56/2 閉架一般 000036671)
- 『満州国現勢 建国-大同二年版』満州国通信社 編者 クレス出版 2000.07 , ISBN 487733100X (222/Ma47/1932-3 閉架一般 000047832)
- 『日本紙幣在外銀行軍票図鑑』太田保 著 万国コインクラブ 1976.07 (337/O81 閉架一般 000064155)
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帝国議会会議録検索システム
https://teikokugikai-i.ndl.go.jp/#/ (2023/12/17確認) - 『大蔵省百年史 下巻』大蔵省百年史編集室 編 大蔵財務協会 1969.10 (317/O57/2 閉架一般 000066116)
- 『昭和財政史 第9巻』大蔵省昭和財政史編集室 編者 東洋経済新報社 1956.06 (342/O57/9 閉架一般 060002132)
- 『偕行社記事 第766号(昭和13年7月)』偕行社 1938.07 (396.21/Ka21/766 閉架雑誌 100031547)
- 『戰時下の國策會社』野田経済研究所 著者 野田経済研究所出版部 1940.06 (335/N92 閉架一般 000025334)
- 『朝鮮銀行史』朝鮮銀行史研究会 編 東洋経済新報社 1987.12 (338/C54 閉架一般 000061308)
- 『横濱正金銀行全史 第二巻』東京銀行 編 東京銀行 1981.04 (338/To46/2 閉架一般 000058317)
- 『満州開発四十年史 下巻』満史会 編者 満州開発四十年史刊行会 1964.06 (332/Ma47/2 閉架一般 000030913)
- 『満州中央銀行史』満州中央銀行史研究会 編 東洋経済新報社 1988.11 (338/Ma48 閉架一般 000060526)
- 『図録日本の貨幣 10』日本銀行調査局 編者 東洋経済新報社 1974.03 (337/N71/10 地下書庫和図書 000036801)
- 『外務省執務報告 東亜局 第3巻』外務省東亜局 著者 クレス出版 1993.10 , ISBN 4906330843 (319/G15/3 閉架一般 000031926)
- 『戦時下の国策会社』野田経済研究所 著者 野田経済研究所出版部 1940.06 (335/N92 閉架一般 000025334)
- 『図録日本の貨幣 10』日本銀行調査局 編者 東洋経済新報社 1974.03 (337/N71/10 地下書庫和図書 000036801)
- 『アジア・太平洋戦争史』山中恒 著者 岩波書店 2005.07 (210.6/Y34 閉架一般 000047708)
- 『支那事変軍票史』清水善俊 著者 [清水善俊] 1971.05 (337/Sh49 閉架一般 000046447)
- 『続・現代史資料 11』みすず書房 1983.10 (210.7/G34/11 閉架一般 000019564)
- キーワード
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- 予算
- 主計
- 貨幣
- 照会先
- 寄与者
- 備考
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①
『日本金融史資料 昭和編 第29巻』日本銀行調査局 編者 大蔵省印刷局 1971.02(000036888)p242,243 「附表(二)財政資金総額及調達方法」※国家予算額ではないが、昭和15~17年度ごと政府財政の歳入の内訳額の記載あり。
『昭和財政史 第3巻』大蔵省昭和財政史編集室 編者 東洋経済新報社 1955.09(060002126)
『昭和財政史 第4巻』大蔵省昭和財政史編集室 編者 東洋経済新報社 1955.03(060002127) p105「第三章 予算および会計制度」予算成立の状況や経緯詳細。
『ちゃんと知りたい!日本の戦争ハンドブック』歴史教育者協議会 編者 青木書店 2006.08(060003103)
『太平洋戦争の真因と敗因』三好誠 著者 国書刊行会 1999.11(000038538)p119 一般会計・国防軍事費の表があるが典拠情報なし。
②
『陸軍経理部』柴田隆一 [ほか]著者 芙蓉書房 1981.10(000051320)p477~「経理部人物誌」
『白雲悠々[正]』第八期生緑園会 編 第八期生緑園会 1985.02(000052524)新京陸軍経理学校第八期生記念文集 関東軍滿洲部隊の経理学校
『高朗』陸軍経理学校第六期生 発行 陸経第六期生会事務局 1997.02(000061558)陸軍経理学校六期生史
『第二十八軍経理部』〔策経理部の会〕出版年月不明(000019263)
③
『昭和財政史 第4巻』大蔵省昭和財政史編集室 編者 東洋経済新報社 1955.03(060002127)p176 「戦争中におこなわれた臨時軍事費特別会計の政府借入金は、前節に見た繰替借入金と本節で述べる現地通貨による借入金と二種類ある。このうち、後者が全体の八割近くを占めている。」
『日本貨幣カタログ 1998』日本貨幣商協同組合 編者 日本貨幣商協同組合 1997.11(000033349)
『社史で見る日本経済史 植民地編 第5巻』ゆまに書房 2001.10(000042702)
『二〇世紀満洲歴史事典』貴志俊彦 [ほか]編 吉川弘文館 2012.12(000056348)p474「滿銀の発券準備は三割の正貨を必要としたが、その中では日本銀行からの日本国債担保の借入枠、朝鮮銀行および横浜正金銀行への債券が大きな比率を占めた。」
『覚書終戦財政始末 第4巻』高石末吉 著者 大蔵財務協会 1970.07(000045756)
【インターネット情報】
文鉄・お札とコインの資料館 https://www.buntetsu.net/mbc/mck_j135.htm
紙幣画像の裏面には大同元年六月十一日施行の貨幣法の記述あり。(2023/12/17確認)
- 調査種別
- 文献紹介 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000335793