レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2021年10月21日
- 登録日時
- 2022/09/29 11:44
- 更新日時
- 2022/12/13 16:46
- 管理番号
- 京歴-646
- 質問
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高台寺(京都市東山区)の時雨亭が昭和9(1934)年9月21日の台風で倒れたことを記した資料はあるか。
- 回答
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次の2点に記載がある。
・『高臺寺傘亭及時雨亭』…①
これはシリーズ『日本建築』の茶室篇第6冊に当たる。
写真が主な資料だが、それに先立って時雨亭の梗概を記した箇所の冒頭に、昭和9年の台風で「屋根もろともに階下に崩れ落ちた」と書かれている。
・『茶室・数寄屋建築研究』…②
本書に収載の「高台寺傘亭・時雨亭」(pp.229-246)にも、昭和9年の台風により「時雨亭の二階が倒壊するにいたった」との記述がある。なお、本論文は資料①を参考文献の一つとして挙げている。
その他、当館が所蔵する京都府の行政文書にも記載されている可能性がある。
有力な候補は次の2件。
・「社寺風害一件」…③
昭和9年9月21日の台風(以下「本台風」)により風害を受けた社寺についての調書で、高台寺の被害状況についても記録がある(記録の内容までは未確認)。
・「寺院異動・寺院営繕・寺院境内外地」…④
寺院に生じた異動を年度ごとに記録した文書。ここに、本台風の被害により時雨亭を修理した記録があるかもしれない。資料②によれば、昭和15-16年にその修理が行われたようだ。
なお、文書名は年度により微妙に異なっており、ここでは例として昭和15年度のものを挙げた。
- 回答プロセス
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当館の蔵書検索システム(OPAC)を次のような条件で検索した。
1.件名「水害」×キーワード「京都」
2.キーワード「高台寺△報告書」
3.キーワード「時雨亭」
また、行政文書については京の記憶アーカイブ(当館のデジタルアーカイブ)を次の条件で検索した。
1.行政文書 フリーワード「昭和9年△台風」
- 事前調査事項
- NDC
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- 気象学 (451 10版)
- 日本の建築 (521 10版)
- 参考資料
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- ①『高臺寺傘亭及時雨亭』田邊泰編 彰国社/三昧堂(発売) 1942 (当館請求記号:特||584||20||15)
- ②『茶室・数寄屋建築研究』(稲垣栄三著作集 ; 4) 中央公論美術出版 2006 (当館請求記号:||521.863||I52)
- ③「社寺風害一件」 (当館簿冊番号:昭09-0044-001)
- ④「寺院異動・寺院営繕・寺院境内外地」 (当館簿冊番号:昭15-0132)
- キーワード
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- 高台寺
- 時雨亭
- 室戸台風
- 風害
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000321855