レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2023年10月31日
- 登録日時
- 2023/12/07 16:58
- 更新日時
- 2024/01/09 15:02
- 管理番号
- いわき総合-地域736
- 質問
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解決
草野心平の詩集『919』の読みと内容に言及した資料があれば知りたい。
- 回答
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*『919』は、心平22歳の大正14年(1925)に中国広州で刊行した謄写印刷の詩集。現物がなく、詳細不明。心平の研究者は、心平からの聞き取り等で「キク」と読み、恋愛詩集だったと推定している。
『919』に言及した資料は下記の通りです。
【資料1】『草野心平』 草野心平 日本図書センター 2004
*p87-88、p231 年譜
*底本は、草野心平著 『わが青春の記』(1965 オリオン社)
【資料2】『草野心平詩全景』 草野心平 筑摩書房 1973
*p786-787書誌 「この奇妙な題名はキクと発音し、同音の女性の名、菊の意である。おそらく恋愛詩集だったと推定されるが、現物なく詳細は不明。」
*P827 年譜 (共に長谷川渉編)
【資料3】『草野心平全集 第12巻』 草野心平 筑摩書房 1984
*p312 年譜 「一部も発送されず破棄。」 (長谷川渉編)
【資料4】『草野心平研究序説』 深沢忠孝 教育出版センター 1984
*p22-23 「…キクと読み、菊といった水戸の少女との恋愛集詩集だったらしい。本人からの聞き取りにより推定、深澤。」
*p182-185 『銅鑼』 1号 あとがき
【資料5】『草野心平』 思潮社 1989
*p242 草野心平年譜、 *p260 草野心平書誌 (共に深沢忠孝 編)
【資料6】『歴程 1990年2月号 No.369』 歴程社 1990
*p177 書誌((長谷川渉 作成)
【資料7】『草野心平の詩 恋愛編』 いわき市立草野心平記念文学館 2013
*p2 草野心平 猪狩満直宛 封書 1925年2月10日 「(919)といふ新しい詩集をすつて、出来上つて、全部ストーヴで焼いた。…919とはその女の名」
- 回答プロセス
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まず、『草野心平全集』(全12巻 筑摩書房)の各巻末の「著者覚え書」と「解題」と12巻の「年譜」を調査した。詩集は全集に掲載されていなかったが、資料3の年譜(長谷川渉編)に記述を見つけ、年譜の底本である資料2の書誌と年譜にあたった。
次に詩集の発行年と恋愛詩集を目安に 心平の研究者の著作や心平を追悼した資料の年譜と書誌、いわき市立草野心平記念文学館の発行物を調べ、資料4-7に記載を見つけ、最後に文学館の学芸員に内容の確認をお願いした。
ちょうど図書館企画展『本からたどる草野心平』の開催後で草野心平の作品の解題や年譜が掲載されている資料を把握していたので、調査がしやすかった。
- 事前調査事項
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『草野心平』 (日本図書センター 2004)のp87-88で「919」を知った。
- NDC
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- 日本文学 (910)
- 詩歌 (911)
- 作品集 (918)
- 参考資料
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- 『草野心平』 草野心平 日本図書センター 2004 (K-911.5-クサ・1111905640)
- 『草野心平詩全景』 草野心平 筑摩書房 1973 (K-911.5-クサ・1110076468)
- 『草野心平全集 第12巻』 草野心平 筑摩書房 1984 (K-918-クサ-12・1110080981)
- 『草野心平研究序説』 深沢忠孝 教育出版センター 1984 (K-910.2-クサ・1110070172)
- 『草野心平』 思潮社 1989 (K-911.5-クサ・1110076591)
- 『歴程 1990年2月号 No.369』 歴程社 1990 (K-911.5-クサ・1110076617)
- 『草野心平の詩 恋愛編』 いわき市立草野心平記念文学館 2013 (K-911.5-クサ・1114434366)
- キーワード
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- 草野心平
- 詩集
- 919
- 照会先
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- 草野心平記念文学館
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000343091