レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2015/07/15
- 登録日時
- 2015/08/01 00:30
- 更新日時
- 2015/08/18 14:07
- 管理番号
- 6000023181
- 質問
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解決
ドングリとコナラの名前の由来を知りたい。
- 回答
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《ドングリ》
下記のとおりいくつか説がある。
『語源大事典』(東京堂出版)p180には次のように書かれている。
「ドングリ【団栗】クヌギの実。コマ(独楽)にして遊んだので。独楽の古名ツムグリがドングリとなったもの。団栗は当て字。」
『日本語源大辞典』(小学館)p831には次の3つの説が書かれている。(『日本国語大辞典』と同じ記載)
「トチグリ(橡栗)の音便訛か」
「ダングリ(団栗)の義」
「独楽(こま)にして遊んだところから、独楽の古名ツムグリから」
『続・国語語源辞典』(校倉書房)p323にはさらに川崎真治氏の次の説が追加されている。
「朝鮮語トングルダ(円い)、モーコ語トグリク(円い)、日本語トグロ(円い輪)、などと関係して「円い実」の意」
《コナラ》
下記資料より大楢に対して小ぶりなので小楢と呼んだと推察される。
『図説草木辞苑』(柏書房)p201には「こなら【小楢】」の項目に対照項目・語彙として「大楢(=水楢)」と記載あり。
p330「みづなら【水楢】」の項目には別名として「大楢」、対照項目・語彙として「小楢」の記載あり。
『原色樹木大圖鑑』(北隆館)p43-44には樹木の高さがコナラは15m、ミズナラ(オオナラ)は30m、実はコナラは長さ1.6~2.3cm、径0.8~1.2cm、ミズナラ(オオナラ)は長さ2~3cm、径1.5~1.8cmと書かれており、コナラのほうがやや小ぶり。
『日本国語大辞典 第五巻』第二版(小学館)には、接頭語「こ【小】」の意味に「小さい」「細かい」「若い」など記載あり。
- 回答プロセス
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『日本語源大辞典』p853には「なら」の語源説として次の5つの説が書かれている。
「若葉若枝がしなやかなところから、しなやかなの意の古語、ナラナラから」
「緒木落葉の後も、葉が枝に残って風にナル(鳴)ところから」
「葉が広く平らであるところから、ナラの義」
「葉のさまからナラブ(並)の義」
「ミズナラを意味する朝鮮語の方言kalaknam(namは木)のkalakの転訛か」
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
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- 『語源大辞典』 堀井 令以知/編 東京堂出版 (p180)
- 『日本語源大辞典』 前田 富祺/監修 小学館 (p831)
- 『図説草木辞苑』 柏書房 (p210)
- キーワード
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- 団栗(ドングリ)
- 小楢(コナラ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 庁内
- 登録番号
- 1000177927