レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2020/01/12
- 登録日時
- 2020/03/25 00:30
- 更新日時
- 2024/03/30 00:41
- 管理番号
- M20011216508412
- 質問
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一番古い絵入りの桃太郎話は何か。またその出版物を見ることができるか。
- 回答
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資料①『おかやま桃太郎伝説の謎』によると、書物として登場したのは江戸時代からで、「享保8年(1723年)に出版された赤本が最も古いとされている。」とある。
資料②『桃太郎は盗人なのか?』では享保年間(1716~1736)の赤本(藤田秀素著)を「いちばん古い桃太郎」と紹介している。
資料③『桃太郎像の変容』の「桃太郎書目・事項年表」では、赤本『桃太郎』(延宝年間?)、赤本『桃太郎話』(元禄前?)、赤本『桃太郎昔語』(西村孫三郎重長作画 元禄頃?)、赤本『桃太郎』(藤田秀素筆 享保頃)等をあげており、出版年のはっきりしたものとして、豆本『もゝ太郎』(1723(享保8))をあげている。
資料④『ビブリア』(105号)には、資料①、資料③で言及している資料と思われる豆本『もゝ太郎』(1723(享保8))の写真版と翻刻の紹介がある。
都立中央図書館加賀文庫蔵『再板 桃太郎昔語』の写真版と翻刻を掲載する資料⑤『江戸の子どもの本』、資料⑥『近世子どもの絵本集 江戸篇』があり、資料⑤の解説に桃太郎の絵本化について「本書は比較的早い例の一つ。」、資料⑥の解題には「成立がこれより古い藤田秀素画『桃太郎』(稀書複製会叢書第一期でのみ伝わる)」と紹介している。
なお、上記の藤田秀素画『桃太郎』は国立国会図書館サーチから資料⑦『桃太郎』であると考えられ、都立中央図書館や都立多摩図書館などに所蔵がある。※当館は未所蔵。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 伝説.民話[昔話] (388 9版)
- 参考資料
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資料① 山陽新聞社編集局『おかやま桃太郎伝説の謎』岡山 山陽新聞社,1995,127p,参照はp.90.
資料② 倉持よつば『桃太郎は盗人なのか?』 新日本出版社,2019,143p,参照はp.38-41.
資料③ 滑川道夫『桃太郎像の変容』 東京書籍,1981,622p,参照はp.11-14,568.
資料④ 木村八重子「天理図書館の赤小本・雛本」『ビブリア』第105号,天理大学出版部,1996,参照はp.37-80.
資料⑤ 叢の会『江戸の子どもの本』 笠間書院,2006,107p,参照はp.3-26.
資料⑥ 鈴木重三『近世子どもの絵本集 江戸篇』 岩波書店,1985,519p,参照はp.57-67,491.
資料⑦ 藤田秀素『桃太郎』 米山堂,1918,5丁.
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資料① 山陽新聞社編集局『おかやま桃太郎伝説の謎』岡山 山陽新聞社,1995,127p,参照はp.90.
- キーワード
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- 桃太郎噺
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- M2020011216502808412
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 全年齢
- 登録番号
- 1000276599