レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2012年12月21日
- 登録日時
- 2012/12/21 14:16
- 更新日時
- 2015/04/20 11:16
- 管理番号
- 京高図司-2012-06
- 質問
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解決
節分の豆について知りたい。落花生をまく地域があるそうだが、なぜ落花生なのか。
- 回答
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節分の豆まきは中国伝来の追儺の儀式に「豆打ち」という行事が合わさって室町時代ごろから行われるようになった。『年中行事辞典』によると、中国の豆打ちは小豆や五穀を使うが、日本では発芽と繁殖力に豊作を祈願して大豆を使うようになった。全国落花生協会によると、「昭和30年代、北海道から」落花生をまく風習が広まったとされ、北海道・東北・信越地方の8割、鹿児島県・宮崎県の3割が落花生をまいている。理由は「雪の中でも拾いやすい」「食べ物が粗末にならない」「カロリーも高いので寒い地域で好まれる」などがあるとのこと。
- 回答プロセス
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『国史大辞典』で豆まきが中国伝来の行事であることを確認。その後、各種辞典を調査したところ、『生活の雑学大辞典』に「中国では五穀をまきちらしたと伝えられており、日本でも初めは五穀であればなんでもよかった」との記述を発見した。また、『年中行事辞典』には中国では小豆や五穀を鬼に投げつけた風習を輸入したという説と、民間から発したという説があるとの記述があった。『年中行事辞典』および『日本人の春夏秋冬』には室町時代の伏見宮貞成親王の日記『看聞御記』のなかから「鬼大豆打」が引用されており、1425年には大豆が使われていたことも分かった。大豆をまく理由については『おもしろ鬼学』やHP「大豆の恵み」に詳しい。
落花生については、HP「AllAbout 暮らしの歳時記」に詳しいが、(財)全国落花生協会にも記載がある。
- 事前調査事項
- NDC
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- 風俗習慣.民俗学.民族学 (38 9版)
- 参考資料
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- 『国史大辞典 第8巻』国史大辞典編集委員会編、吉川弘文館、1998
- 『生活の雑学大辞典』主婦と生活社、1982
- 『年中行事辞典』西角井正慶編、東京堂出版、1978
- 『日本人の春夏秋冬』新谷尚紀、小学館、2007
- 『おもしろ鬼学』山嵜泰正、北斗書房、2003
- 大豆と節分(大豆の恵み) http://www.soybeandai2.com/trivia/setubun.html(2012年9月4日確認)
- 節分2:落花生を撒くって、有りですか?(AllAbout 暮らしの歳時記) http://allabout.co.jp/gm/gc/220583/(2012年9月4日確認)
- 落花生お役立ち情報 落花生Q&A((財)全国落花生協会) http://www.jpf.or.jp/oyakudachi/faq.html#sonohoka01(2012年9月4日確認)
- キーワード
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- 節分
- 豆まき
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 年中行事
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000116395