レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022/08/31
- 登録日時
- 2023/03/18 00:30
- 更新日時
- 2023/03/18 00:30
- 管理番号
- 台東区-10574
- 質問
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解決
①明治の華道家 破雲海毅 について
②(多分、破雲海毅作の)「白鷗軒撰華集」について
③ この人やこの人の流派を継承している人や団体が現在あるか
- 回答
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①「破雲海毅」は資料・webなど様々な調査を試みましたが見当たらず。「破雲」からの調査では 『大名物茶碗類集 作動必携』編者:大鵬軒破雲 内海毅 (国立国会図書館デジタルコレクション http://id.ndl.go.jp/bib/000000547947 99コマ)が見つけられました。 同資料巻末に「大鵬軒破雲宗匠行述」(人物紹介)があります。 『代表的人物及事業』時事通信社編 1913 慶応義塾大学所蔵(HATHI TRUSTデジタルライブラリーhttps://catalog.hathitrust.org/Record/100044881/Cite)にも掲載があり、茶道家としての業績のほか、生年:嘉永5年(1852)2月であること、一男あることの記述がありますが、一男についてはそれ以外の記述はありません。なお、「大鵬軒」と改称する前は「白鵬軒」であったことが記されています。
②の著作は全国の公共図書館・大学図書館・紀要論文のデータベースにも検索をかけましたがみつかりませんでした。 別件『一本稲幸作法 桑樹栽培把録 茶園栽培問答 寒地茶樹栽培法改良スベキ説』(書写者不明・明治期)に内海毅の名が見受けられました。(国立国会図書館蔵書)
③『點茶寶鑑 棚物のはたらきとその寸法』岡部香塢 鈴木書店 1933(国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1688592 438コマ)にて没年:昭和元年(1926)2月25日であること、後継が山村光雲(牛塘軒)で止まっていることがわかります。 同氏については内海破雲と同じ手順で調査しましたが、見つかりません。 他当館所蔵の資料 『大日本人名辞書第5巻』(113849756) P203「挿花系図」にても「大鵬軒破雲池坊流と称す内海毅」の記述で終わっています。 京都の池坊中央研究所にも架電にて問合わせしましたが、「破雲・大鵬・白鵬・内海毅については存じません」「人物事典等で「家元」とされているのであれば、池坊の家元は池坊にしかいないのですから、新たな流派ですので把握しかねます。」とのこと。 最後に改めて「内海毅」「大鵬」でで、当館所蔵の明治期および近代の複数の人名辞典、茶道の辞典、最後の住所地である港区史など調べましたが該当者は見つかりませんでした。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
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- B12049060 大日本人名辞書 第5巻 大日本人名辞書刊行会/[編] 講談社 1974 281.033
- B12269642 日本いけばな文化史 3 工藤昌伸/著 同朋舎出版 1993.8 793.2
- 国立国会図書館デジタルコレクション『大名物茶碗類集 作動必携』 http://id.ndl.go.jp/bib/000000547947 20220831 (99コマ)
- HATHI TRUSTデジタルライブラリー『代表的人物及事業』 https://catalog.hathitrust.org/Record/100044881/Cite 20220831
- 国立国会図書館デジタルコレクション『點茶寶鑑 棚物のはたらきとその寸法』 https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1688592 438コマ
- キーワード
- 照会先
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- 池坊総務所 池坊中央研究所 TEL:075-221-2879
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000330599