レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2014/11/12
- 登録日時
- 2014/11/13 00:30
- 更新日時
- 2014/11/13 00:30
- 管理番号
- 1000000804
- 質問
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解決
沖縄の御門番について知りたい。
- 回答
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①
『帰依龍照の沖縄の葬式・法事・年中行事』(帰依 龍照 編著、那覇出版社、2007.2)
p120-121 「ウジョウバン(御門番)」の項目で、「…死後間もない故人が、遺体もしくは遺骨として、古くからシルヒラシ(汁減らし)中央付近にていねいに安置されていました。これは、すでに納骨されている先立たれたウヤファーフジの安穏のため、墓内部への他者の侵入を防ぐといった考え方や、もう亡くなる方を出したくないという観点から、最後に納棺・納骨されるミーボトケに、見張る・門入口の番をするといった役職を与えることによって、叶えられると考えられたからです。」の記述がある。
②
『琉球風水福を招く家づくり墓づくり』(田仲 花朱 著、むぎ社、2013.1)
p166-167 「ウジョウバン(御門番)」の項目で、「火葬がおこなわれていない時代は、死者を「クヮンチェーバク」とよばれていた棺箱に入れて、まずは墓室入口にもっとも近いところに安置しました。…このように墓室入口にもっとも近い方に安置される棺箱のことを墓の番人という意味で「ウジョウバン」とよんでいます。ウジョウバンの役目を果たすのは新米の死者ということになります。」の記述がある。
③
『沖縄の祖先祭祀』(平敷 令治 著、第一書房、1995.10)
p110-111 「野辺送り」の項目で、「…シルヒラシを空けてはいけないといわれ、そこには常時棺あるいは厨子(骨蔵器)が置かれた。これはジョーヌバン(墓口の番人)と呼ばれた。」の記述がある。
④
『沖縄の風習と迷信』(名幸 芳章 著、護国寺、1971.2)
p272 「葬式をして、遺骨を墓の中に納める時に、沖縄の風習として、入口の所(シルヒラシという)に遺骨を安置し、門番(ウジョウバーン)をするといっている。そのシルヒラシの場所は遺体を火葬にしないで、棺のまま安置する場所であったが、今は火葬して納骨するので、シルヒラシの必要がないわけである。だから、シルヒラシの場所に遺骨をおかないで、上段の所に安置すべきである。門番というのは必要ない。その魂は早くあの世へ行って貰うようお祈りすべきであって、墓の番人として、そこに居れというのは間違っている。」の記述がある。
⑤
『沖縄の葬制に関する総合調査報告書』(沖縄県教育庁文化財課 編、沖縄県教育委員会、2012.3)
p67 「・・・新しく葬られた者はジョーバンとも言われ、次の死者が出るまでは墓の門番の役目を担うと言われている。」の記述がある。
※⑤の資料と同様の記述のある資料
⑥『沖縄・暮らしの大百科』(那覇出版社 編集、崎間 麗進 監修、那覇出版社、2004.11)p370
⑦『スーコーとトートーメー』(むぎ社 編、むぎ社、2007.2)p59
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 社会科学 (3 9版)
- 参考資料
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- 1 帰依龍照の沖縄の葬式・法事・年中行事 帰依 龍照∥編著 那覇出版社 2007.2 K385/KI14 p120-121
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2 琉球風水福を招く家づくり墓づくり 田仲/花朱?著 虹水?著 むぎ社 2013.1 K14/TA84 p166-167 -
3 沖縄の祖先祭祀 平敷 令治∥著 第一書房 1995.10 K385/H53 p110-111 -
4 沖縄の風習と迷信 名幸 芳章∥著 護国寺 1971.2 K384/N46 p272 -
5 沖縄の葬制に関する総合調査報告書 沖縄県教育庁文化財課∥編 沖縄県教育委員会 2012.3 K385/O52 p67 -
6 沖縄・暮らしの大百科 那覇出版社∥編集 崎間 麗進∥監修 那覇出版社 2004.11 K38/O52 p370 -
7 スーコーとトートーメー むぎ社∥編 むぎ社 2007.2 K385/MU19 p59
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 書誌調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000162123