レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2013.8.16
- 登録日時
- 2013/10/22 13:37
- 更新日時
- 2013/10/25 10:22
- 管理番号
- 2013.11-08
- 質問
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虫眼鏡の歴史について知りたい。
- 回答
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虫眼鏡の発見がいつなのかは、多くの文献をみるがわからなかった。「顕微鏡」「レンズ」の発見の歴史と合わせて案内。また、渡来も資料によってさまざまな情報があった。
以上をふまえ、回答プロセスに紹介した資料をご案内。
- 回答プロセス
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1.『世界大百科事典 9』(平凡社 2009年)
p191 索引で「虫眼鏡」を引くと、「顕微鏡」の項目を見よとなっている。「顕微鏡」の項目に、「単一の凸レンズによって物体を拡大してみるいわゆる虫眼鏡などのルーペ形式のものを単式顕微鏡という場合もある」とあり。
2.『光の百科事典』(谷田貝 豊彦/編集代表 丸善出版 2011年)
p21 組合せレンズによる拡大作用の発見として、「16世紀から17世紀への変わり目に、顕微鏡や望遠鏡が眼鏡職人によって偶然に発明された」とある。
p22 「顕微鏡の発明は1590年にオランダの眼鏡職人ヤンセン父子によって発明」とある。
p25 望遠鏡や眼鏡の伝来として「7世紀~12世紀ごろに、水晶製の天日取り玉や拡大レンズが使われたという記録がある」とのこと。
p42 単式顕微鏡の発明者は記載がないが、その一人「オランダのレーウェンフク(1632-1723)は数多くの優れた単式顕微鏡を自作し」とある。また「単式顕微鏡の動作原理は、物体の虚像を拡大して見る虫眼鏡と同じ」と説明あり。
3.『舶来事物起原事典』(富田 仁/著 名著普及会 1987年)
p359~360 「虫眼鏡」の項目に「虫眼鏡の日本への渡来は慶長18年(1613)8月4日であり、イギリス東インド会社の商船グローブ号の司令官ジョン・セールスはウィリアムアダムス(三浦按針)の斡旋で徳川家康と駿府において謁見し、その献上品の一つに、虫眼鏡一つがあった」とあり。
4.『総合百科事典ポプラディア 10』(ポプラ社 2011年)
p222 「日本では、江戸時代に凸レンズを円筒につけて、筒の中に虫などを入れて観察したことから虫眼鏡という」とあり。
5.『図説明治事物起源事典』(湯本 豪一/著 柏書房 1996年)
p272 「眼鏡」の項目に、「元和年間(1615~1624)には長崎の浜田弥兵衛がジャワに渡り眼鏡づくりの技術を習得して帰国。その伝習を受けた生島藤七はさらに技術を磨き、虫眼鏡の製作にも成功している」とある。
6.『日本歴史大辞典 4』(本歴史大辞典編集委員会/編集 河出書房新社 1985年)
p280 「顕微鏡」の項目に、「日本に渡来した年次は明らかでない。単玉ルーペは早く安土時代に伝わったといわれ、「虫眼鏡」とよばれた」とある。
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
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- 1.『世界大百科事典 9 2009年改訂新版 ケマ-コウヒ』(平凡社 2009年)
- 2.『光の百科事典』(谷田貝 豊彦/編集代表 丸善出版 2011年)
- 3.『舶来事物起原事典』(富田 仁/著 名著普及会 1987年)
- 4.『総合百科事典ポプラディア 10 新訂版 ほ・ま・み・む・め・も』(ポプラ社 2011年)
- 5.『図説明治事物起源事典』(湯本 豪一/著 柏書房 1996年)
- 6.『日本歴史大辞典 4 普及新版 く〜こ』(本歴史大辞典編集委員会/編集 河出書房新社 1985年)
- キーワード
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- 虫めがね
- 虫メガネ
- 顕微鏡
- 歴史
- 舶来
- ルーペ
- 渡来
- 歴史
- 発明
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 『和漢三才図会 5(東洋文庫)』(寺島 良安/[著] 島田 勇雄/訳注 平凡社 1986年)p84~85「虫眼鏡」の項目あり。歴史的背景は記載がないが、特徴について書かれている。訳注者凡例に「正徳二年(1712年)の自序のほかでは、刊年明記なし」とあるが、古くから虫眼鏡の存在があるのではないかと思われる。『群書索引 第三冊』(物集 高見/共著 物集 高量/共著 名著普及会 1977年)p669「むしめがね」あり。
- 調査種別
- 文献紹介 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000139333