レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2021年09月15日
- 登録日時
- 2022/03/12 14:56
- 更新日時
- 2022/04/10 16:59
- 管理番号
- 神戸図-1620
- 質問
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解決
源義経が元服したのは何歳か。
- 回答
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鞍馬寺を出た後すぐ元服をしている。鞍馬寺を出たのが十六歳とあるので、十六歳だと思われる。
『義経の真実 : 源義経の歩んだ道を訪ねて』
P18 「承安四年(一一七四)、源義経は十六歳となり、(中略)また奥州に向かう途中、尾張の熱田神宮で義経は元服を行いました。」
P117 年譜 承安四年 十六歳 「二月、遮那王(牛若丸)は金売り吉次に伴われ、奥州・藤原秀衡を頼る。途中で元服し、源九郎義経と名乗る。」
『源義経』(成美堂出版)
P9 源義経年表 承安四年(一一七四)十六(歳) 遮那王、熱田神宮で元服、九郎義経と名のる。
『源義経』 (人物叢書 新装版 吉川弘文館)
P6 「そして『吾妻鏡』にあるように、自分自身で成人の儀式を行って奥州へ密かに走った、とするならば、その年は『尊卑分脈』に「承安四年三月三日暁天、時に十六歳」とあるのも不自然ではない。そのくらいの年ごろだったろう。」
『義経記』(現代語で読む歴史文学)
P21〜 遮那王、鞍馬出のこと 「十六歳の今日まで」という文言あり。
P34〜 遮那王元服のこと
P437〜 『義経記』関係年表 十六歳の項に「奥州へ行く途中、熱田神宮で自ら元服し、源九郎義経と名乗る。」
『保元物語 ; 平治物語』(日本古典文學大系31)
付録(古活字本平治物語)
P463 「生年十六と申す、承安四年三月三日の暁、鞍馬を出て(中略)其の夜鏡の宿につき、夜ふけて後、手づからもとどり取り上げて(中略)「はや御元服候ひけるや。」
- 回答プロセス
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人名事典等を確認。
また、「源義経」で検索した資料を確認する。
以下の資料には元服の年齢については記述がなかった。
『鎌倉・室町人名事典』
P589 みなもとよしつね 「しかし成長するに及んで、みずから元服〜」とあるが年齢は記載なし。
『鎌倉北条氏人名辞典』
源義経の項なし。
『平家物語大事典』
P419 源義経 元服については記載なし。
『平家物語作中人物事典』
P92〜97 源義経 鞍馬寺を脱出後に元服とあるが、年齢の記載はなし。
P175〜178 源義経 『吾妻鏡』治承四年一〇月二一日の引用と現代語訳 「自分自身で元服し」とあるが年齢については記載なし。
P207〜214 源義経 元服についての記載なし。
『平家物語を知る事典』
P218〜221 源義経 元服についての記載なし。
『鎌倉事典』
P288 源義経 元服についての記述はなし。
『吾妻鏡事典』
P164〜165 源義経 元服についての記述はなし。
後日調査(2022年3月15日)
『尊卑文脈 第3篇』
P303 義経 鞍馬山を出たのは十六歳とあり。
元服した年齢は十六歳と同じだが、場所が鏡宿(鏡の宿)と書いている資料がある。
『源義経』(岩波新書)
P33 「「沙那王十六と申、承安四年三月三日のあかつき、鞍馬寺をぞ出ける」とあり、(中略)その岐路の十六歳であった。」
P34 「鞍馬寺を抜け出した沙那王は、京を出て東国に向かう途中の近江の鏡宿(滋賀県竜王町)で、手ずから髻を結い、懐に所持していた刀をさし、烏帽子をつけて元服を遂げた」
『源義経 伝説に生きる英雄』
P30 「前に紹介した『尊卑分脈』にも「承安四年三月三日暁天、時に十六歳」としるしており、『吾妻鏡』その他の信頼し得る史料からも、この時期に義経が山を下ったことが窺える。」
P35 「承安四年の三月、牛若は鞍馬に参詣した一人の商人に出会う。(中略)三月三日の暁についに東路にむけて鞍馬を出る。その夜は近江の鏡の宿に着き、ここで心ばかりの元服式をあげ、源九郎義経と名乗った。」
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本 (281 8版)
- 参考資料
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古訪未夢 著 , 古訪, 未夢. 『義経の真実 : 源義経の歩んだ道を訪ねて』. 文芸社, 2006.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000008218117-00 , ISBN 4286013936 (当館ID PV:7000350695) -
土橋 治重 著 , 土橋 治重. 『源議経』. 成美堂出版, 1993.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I107180333-00 , ISBN 9784415065052 (当館ID PV:7200007366) -
渡辺保 著 , 渡辺, 保, 1908-1973. 『源義経』. 吉川弘文館, 1986. (人物叢書 新装版)
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001802076-00 , ISBN 4642050426 (当館ID PV:0005083783) -
西津弘美 訳 , 西津, 弘美, 1937- , 西沢, 正史, 1942-. 『義経記』. 勉誠出版, 2004. (現代語で読む歴史文学)
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000007393971-00 , ISBN 4585070664 (当館ID PV:7200200511) -
永積安明, 島田勇雄校注 , 永積, 安明 , 島田, 勇雄. 『保元物語 ; 平治物語』. 岩波書店, 1961. (日本古典文學大系, 31)
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000096-I003649330-00 , ISBN 4000600311 (当館ID PV:0008003735) -
五味文彦 著 , 五味, 文彦, 1946-. 『源義経』. 岩波書店, 2004. (岩波新書)
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000007541670-00 , ISBN 400430914X (当館ID PV:7000253448) -
関幸彦 著 , 関, 幸彦, 1952-. 『源義経・伝説に生きる英雄』. 清水書院, 1990. (清水新書)
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002100347-00 , ISBN 4389440535 (当館ID PV:0005101153)
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古訪未夢 著 , 古訪, 未夢. 『義経の真実 : 源義経の歩んだ道を訪ねて』. 文芸社, 2006.
- キーワード
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- 九郎判官
- 源平合戦
- 治承・寿永の乱
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000313478