レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2006年7月27日
- 登録日時
- 2007/01/06 02:10
- 更新日時
- 2007/01/07 10:07
- 管理番号
- OSPR05110607
- 質問
-
掌蹠膿疱症(ショウセキノウホウショウ)の関節炎を併発した事例と、治療方法を知りたい。
- 回答
-
事例については、「皮膚以外の病変」として、「掌蹠膿疱症性関節症の合併がしられている。胸鎖関節部の腫膨脹・疼痛が特徴的であるが、その他の関節にも発生する。骨シンチグラフィで病変部に集積像が認められる。なお、発熱・倦怠感などの全身症状を伴う例もある。」と記載があります。(下記 1.参照)
治療方法については、
A.感染病巣の検索と治療・・・扁桃摘出(重症例では、経過(最も重要)、扁桃誘発試験、ASO値を参考に適応を決定する)、抗生物質・抗菌薬の内服(ペニシリン系抗生物質が第一選択である)
B.外用療法(strongest または very strongestランクのステロイド外用薬が第一選択となる)
C.ソラレン光化学療法(重症例では、外用PUVAまたは洗面器を用いた bath-PVBA法を行う)
D.内服両方(重症例ではステロイドの短期内服(一ヶ月以内に漸減)、エトレチナートの少量内服を行う。イトラコナゾールが有効のこともある)
また、漢方製剤についても「反夏厚朴湯(ハンゲコウボクトウ)、三物黄ゴン湯(サンモツオウゴントウ)、荊芥連ギョウ湯(ケイガイレンギョウトウ)、柴胡清肝湯(サイコセイカントウ)、加味逍遥散合四物湯(カミショウヨウサンゴウシモツトウ)、温清飲(ウンセイイン)、十味敗毒湯(ジュウミハイドクトウ)などは試みるべき価値がある。なかでも三物黄ゴン湯は頻用される。同湯は実証で掌蹠のほてり、熱感を伴う場合によい」と記載があります。
(下記 4.参照)
ある程度、専門的な皮膚科の本でしたら記載があるものが多いようです。比較的新しい本を下記に列挙していますので参考にしてください。何冊か比較されるのがよいと思います。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
-
「家庭の医学」「看護医学事典」「皮膚の症状皮膚の病気」記載なし。
「知れば安心皮膚の悩み」p144事例あり。治療法記載なし。
「骨と関節の病気100態」「骨関節健康カルテ」「股関節の病気とケガ」「ひざあしの痛み」記載なし。
インターネットで女優の奈美悦子さんが罹った件や個人の闘病記など、事例は挙がっている。
- NDC
-
- 外科学 (494 8版)
- 参考資料
-
- 1.)看護のための最新医学講座 第19巻 皮膚科疾患(中山書店 2001年)(ページ:14.110-112,368-369)
- 2.)皮膚科 専門家にきく最新の臨床(中外医学社 2003年)(ページ:80-81,86)
- 3.)標準皮膚科学(医学書院 2001年)(ページ:52,190-191)
- 4.)今日の治療指針 2002(医学書院 2002年)(ページ:746-747,1082)
- 5.)疾患・症状別今日の治療と看護 改定第2版(南江堂 2004年)(ページ:1143-1145)
- キーワード
-
- 掌蹠膿疱症
- 皮膚科
- 疾患
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000032719