1.フランス百科全書の「上流社会の風俗」のイラストについては、
『フランス百科全書絵引』(ジャック・プールスト/監修 平凡社 1985.9)【請求記号:A1/842】
の725-752頁に大きくイラストが掲載されています。プールストによる解説も付されています。
この本はお近くの図書館に申込んでいただきましたら、そちらまでお運びすることが可能です(府外の場合は送料が必要な場合があります。お近くの図書館でご確認ください)。なお、館外へ持ち出すことはできませんので、ご了承ください。
当館のホームページより「図版集」を見ていただくことは可能ですが、先に紹介した『フランス百科全書絵引』の方が見やすくなっています。
≪デジタル画像 フランス百科全書<図版集>≫
http://www.library.pref.osaka.jp/France/Fuzoku/index.html阪南大学の貴重書アーカイブには文章(フランス語)も付されており、ご自宅で見て頂くことが可能かと思います。
≪阪南大学貴重書アーカイブ≫
http://www2.hannan-u.ac.jp/lib/archive/encyclopedia/index.htmlなお、「上流社会の風俗」は『フランス百科全書絵引』に基づく分類で、イラスト・文章は「図版集」(18巻-)の各巻に分かれて掲載されています。
2.ポンパドゥール侯爵夫人と『フランス百科全書』の関係については、おもにポンパドゥール侯爵夫人の伝記に書かれています。いずれもお近くの図書館に取り寄せて借り出していただくことができます。
『ポンパドゥール侯爵夫人:ロココの女王』(飯塚信雄/著 文化出版局 1980.9)【請求記号:289.3/323】
112-113頁にカトリック教会ににらまれていた啓蒙主義者による百科全書の刊行にポンパドゥール夫人は助力をおしまなかった。キリスト教の教えにさからう者が死刑にされたり、医学より迷信を信じるものが多かったこの時代に、科学的真実を知らせようとしたこの辞典の意義は大きい、とあります。
『ポンパドゥール夫人:ロココの開花と革命の予兆』(デュック・ド・カストル/著 河出書房新社 1986.12)【請求記号:289.3/489】
154頁に1755年頃、主治医のケネーが『フランス百科全書』に協力を始め、これによって、夫人とディドロ、ダランベールが知りあうことになる、とあります。
『侯爵夫人ポンパドゥール:ヴェルサイユの<無冠の女王>』(マーガレット・クロスランド/著 原書房 2001.12)【請求記号:289.3/923N/ポン】
62-64頁に「百科全書」の項目があります。国王ルイ15世は自分の興味のあった科学の項目以外に、「百科全書」事業全体の知的価値を理解できず、出版を奨励していませんでしたので、ポンパドゥール夫人が刊行を支援したのは危険な行為だったとあります。
『ポンパドゥール侯爵夫人』(ナンシー・ミットフォード/著 東京書籍 2003.8)【請求記号:289.3/1071N/ポン】
索引で「百科全書」を引くと223・226・227・292・347頁とあります。
主治医のケネーが『フランス百科全書』に文章を寄せていること。ポンパドゥール夫人が百科全書派とイエズス会が対立した時には「自分の持てる権力を駆使して百科全書派を支持」したこと。書店での販売は依然として禁止されたが、国王に『フランス百科全書』の定期購読者に限って所有を認めさせたこと。晩年には百科全書派を批判したことなどが書かれています。
参考に、百科全書に関する資料をいくつか紹介いたします。
・『百科全書』(プールスト/著 平岡昇/[ほか]訳 岩波書店 1979.9)【請求記号:035/2】
・『百科全書派の世界』(市川慎一/著 世界書院 1995.4)【請求記号:135.3/17N】
・『編集知の世紀:一八世紀フランスにおける「市民的公共圏」と『百科全書』」(寺田元一/著 日本評論社 2003.4)【請求記号:135.3/33N】
以上で紹介した本は、すべてお近くの図書館に取寄せることができますので、直接当館へお越しいただく必要はございません。
なお、『フランス百科全書絵引』はご自宅に持って帰ることはできませんので、取り寄せ館又は当館内での閲覧をお願いします。それ以外の本は、お近くの図書館から貸し出していただけます。
府外の図書館経由でのご利用の場合は、送料負担等の詳細につきましては、取り寄せられる図書館でご確認ください。