レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2011/08/31
- 登録日時
- 2012/04/27 02:00
- 更新日時
- 2012/04/27 02:00
- 管理番号
- 横浜市中央1652
- 質問
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解決
素心蘭(ソシンラン)という蘭の一種である「鉄骨素心(テッコツソシン)」と「観音素心(カンノンソシン)」という
品種について調べている。それぞれの品種について由来等詳細が知りたい。
- 回答
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1 図書
(1)『日本の野生ラン 自然の姿を楽しむ』小田倉正圀/著 主婦と生活社 1979
p.80「スルガラン」の関連種として「ソシンラン」(C.Gyokuchin var.Soshin)という項目があります。
ギョクチンランの変種とされ、中国、台湾から輸入されていることが記載されています。
「観音素心」「鉄骨素心」の品種があることは明記されていますが、各品種の概要、
栽培方法などの詳細は記載がありません。
p.81「観音素心」の写真が掲載されています。
(2)『東洋らん ガーデンシリーズ』ガーデンライフ/編 誠文堂新光社 1976
・p.26ソシンランの図が掲載されています。
・p.27「ソシンラン」の項目があります。
「中国福建省に自生し、台湾で繁殖させたものが多い。」、「産地の名や由来により、
いろいろな名がつけられているが、大花性か小花性かという差だけで、だいたいが似ている。
覆輪葉の雪月花、葉の硬いテッコツソシンなどがあり、」と記載があります。
・p.132-「細葉ケイラン」の中に「ソシンラン」の項目があります。
「中国南部原産で秋蘭とも呼ばれ…略…柄物には、鉄骨素心系白爪黄縞の天香<てんこう>、
観音素心系白覆輪の雪月花<せつげっか>、…略…などがあります。」と記載があります。
・p.138-「ソシンラン」の項目があります。
中国および台湾原産の夏咲き系のランで、産地によってそれぞれ名前がつけられていること、
観音素心は大葉系で鉄骨素心は細葉系であることが記載されています。
鉄骨素心は「細葉、半立ちの剛直な葉姿で、青みを帯びた清楚な花をつけますが、
日本では冬期、一○℃ぐらいの室内で栽培しないと花つきの悪いのが欠点です。」
ということが記載されています。
・p.139に「栽培のポイント」が記載されています。
(3)『野生らんの育て方小百科』小田倉正圀/著 日本文芸社 1990
p.95「駿河蘭系の東洋蘭」の中に「ソシンラン」という項目があります。ギョクチンランの
変種であること、売品の量が多く、各品種はあるが区別は困難であると記載されています。
「観音素心」「鉄骨素心」という品種について明記されていますが、詳細は記載がありません。
巻頭写真の「栽培容易なラン」に「ソシンラン」の写真が掲載されています。
(4)『東洋蘭譜』笹山三次/著 加島書店 1957
・図譜(写真)に「鉄骨素心」と「雲華観音素心」の白黒写真が掲載されています。
各説明「で「鉄骨素心」は「支那ないし台湾の原産。いわゆる素心の中で葉が細くて特に固い。
ために鉄骨の名があるのかもしれぬ。」由来の推測について言及されています。
写真には「Cym. Gyokuchin or Soshin, var. Tekkotsu(Iron Bone)」という英名の記載があります。
また、「雲華観音素心」は「昔し雲華和尚が支那から船載した観音素心。
他の観音素心と区別するために特に雲華の名がかぶせられる。」と記載。
写真には「Cym. Soshin, var. Unge-Kwan'non(Goddess on Cloud-Flower)」という
英名の記載があります。
(5)『東洋蘭譜』黒崎陽人/著 樹石社 1982
・p.129-「素心蘭」の項目があります。「中国の中南部と台湾に産する中型の蘭」と記載があり、
品種に「鉄骨素心」「観音素心」と明記されています。
・p.130に「鉄骨素心」「観音素心」の簡単な記載がありますが、名前の由来や栽培
方法については詳細は記載されていません。
・p.6-「素心蘭」の項目があり、「今日、日本にある素心の中には雲華(うんげ)観音素心が
花の色、香、形においてももっとも優れていると思われている。これは幕末の頃に名僧雲華和尚が
支那より船載してきた観音素心であるとのことである。」という記載があります。
(6)『東洋らん カラーブックス』沖田好弘/著 保育社 1976
・p.59「素心蘭」の項目があり、「鉄骨素心蘭-天香(てんこう)・金城(きんじょう)」
「観音素心蘭-雪月花(せつげつか)」という記載があります。
・p.98-「東洋蘭入門」に「東洋蘭の系統図」があり、
素心蘭は「シンビジューム属-健蘭」の下に属している。
(7)『東洋ラン・花物』黒崎陽人/著 誠文堂新光社 1976
・p.251 「ソシンラン(素心ラン)」の項目があり、
英名は「Cym. gyokuchin MAKINO var. soshin MAKINO」と記載あり。
「台湾産のものが多く船載されているが、中国福建省周辺にも産出する。」という説明があります。
また「テッコツソシン(鉄骨素心)」の品種について明記があるが簡単な説明のみで
由来については記載がありません。
2 インターネット
「鉄骨素心」「観音素心」「素心蘭」「中国」「台湾」「東洋蘭」「由来」等のキーワードで
検索したところ、観音素心の由来について記載があったホームページがありましたが、
情報源については確認できませんでした。参考までにご紹介します。
・個人の方の蘭に関するホームページ(http://ranou.in.coocan.jp/frame.htm)より、
「東洋蘭レポート」というページにおけるH19年9月10日 月曜日の記録
「H19年9月10日 月曜日 東洋蘭 秋蘭の開花」
観音素心の由来が観音山中腹にある観音廟に植えられたことによるものであることが
記載されていますが、出典となる情報は確認できませんでした。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
-
- 花卉園芸[草花] (627 8版)
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000105335