レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2023年12月03日
- 登録日時
- 2024/01/26 15:15
- 更新日時
- 2024/02/08 17:23
- 管理番号
- 千県中千葉-2023-09
- 質問
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解決
東京湾アクアライン構想の変遷について知りたい。「内洋経緯記」が構想の元らしい。レファレンス協同データベース掲載事例「東京湾アクアラインの最初の構想から開通に至るまでの経緯が書かれている資料を知りたい」(https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000308657)記載の資料は既に見た。これ以外で何かあるか。
- 回答
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既にご覧になった資料以外で、構想の経緯や変遷について書かれたものとして以下の資料が見つかりました。
【資料1】當眞嗣史「東京湾アクアライン構想の変遷をめぐる一考察 ネオ・トウキョウ・プランから読み解く東京湾アクアライン(研究論文)」(『袖ケ浦市史研究』第19号 2018.12)p25-34
ネオ・トウキョウ・プランを中心にアクアライン構想の変遷について書かれています。
【資料2】田口正己「「東京湾横断」建設の理想と現実―大規模「国家プロジェクト」の研究(1)」(『立正大学社会福祉研究所年報』7号 2005.3)p161-183 立正大学学術機関リポジトリ(https://rissho.repo.nii.ac.jp/records/7044)
経緯について詳しく書かれています。p168-169には筆者がまとめた「「東京湾横断道」 (川崎市~木更津市) 関連の主要な経緯」の表が掲載されています。
【資料3】駒田敬一「沿革と社会・経済効果 民活による大規模プロジェクトおこし」(『資源テクノロジー』244号 1992.3)p2-7 国立国会図書館デジタルコレクション(https://dl.ndl.go.jp/pid/2863974/1/5)
東京湾横断道路特集の中の記事です。「内洋経緯記」から東京湾横断道路株式会社の設立までが書かれています。p2には「東京湾横断道路事業化へのあゆみ」の表があり、昭和41年の建設省による調査開始から、昭和62年の「東京湾横断道路の建設に関する協定」までの年表があります。
【資料4】巳松総三郎「東京湾開発前史」(『道路行政セミナー』通巻8号 1990.11)p26-32国立国会図書館デジタルコレクション(https://dl.ndl.go.jp/ja/pid/3313846/1/15)
p32の編集事務局注によるとこの記事は、東京湾横断道路の建設に計画段階から携わってきた筆者が、江戸時代以降の東京湾開発の歴史について、60年代にまとめたものを加筆訂正したものとのことです。「内洋経緯記」のことから書かれています。
【資料5】清水馨八郎「東京湾横断道路の回顧と展望」(『京葉』Vol.120 1986.5)p3-9
経緯や神奈川県側の姿勢、房総半島における影響等について書かれています。
【資料6】『東京湾横断道路のあゆみ 昭和58年まで』(東京湾横断道路研究会 〔1983〕)
昭和36年から昭和58年までの簡単な年表があります。
- 回答プロセス
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Google を「内洋経緯記」で検索し、千葉市地域情報デジタルアーカイブに搭載された千葉市史テキスト版の「第七項 内湾の干拓」(https://adeac.jp/chiba-city/text-list/d100020/ht010420)のページを発見。江戸時代の思想家佐藤信淵による書物で、その中で東京湾の内湾干拓について書かれているようだ。『内洋経緯記』は千葉県関係データベース「菜の花ライブラリー」(https://www.library.pref.chiba.lg.jp/nanohana/index.html)にも収録されていた。(https://e-library.gprime.jp/lib_pref_chiba/da/detail?tilcod=0000000014-CHB601842)
千葉県資料室開架のうち、千葉県関係資料分類C514(千葉県の道路工学)の棚を探索したが、確認済みのものがほとんどであった。
千葉県関係データベース「菜の花ライブラリー」(https://www.library.pref.chiba.lg.jp/nanohana/index.html)をキーワード「アクアライン」で検索し、カテゴリを「千葉県歴史関係雑誌記事索引」に絞り、【資料1】を発見。
国立国会図書館デジタルコレクションをキーワード「内洋経緯記」で検索し、【資料3】を発見。
この中で、巳松総三郎という人物が「内洋経緯記」は東京湾開発関係構想につながると推論しているとあったため、国立国会図書館デジタルコレクションをキーワード「巳松総三郎」で検索し、【資料4】を発見。
千葉県立図書館ホームページ「図書・雑誌・視聴覚資料検索」で、全項目「東京湾横断道路」と検索し、【資料6】と『木更津市政東京湾横断道路海と開発関係資料目録』(千葉県木更津市立図書館 1994)を発見。
『木更津市政東京湾横断道路海と開発関係資料目録』に情報のあった資料として【資料5】が見つかった。
Googleを「アクアライン 構想 経緯」で検索し、【資料2】を発見。
タイトルから、論文に(2)以降がありそうだったため、立正大学学術機関リポジトリ(https://rissho.repo.nii.ac.jp/?page=1&size=20&sort=custom_sort&search_type=0&q=0)を全文「「東京湾横断」建設の理想と現実」で検索し、この論文の(2)(https://rissho.repo.nii.ac.jp/records/7062)を発見。内容を確認したが、構想等の経緯よりも経済効果に重点を置いて書かれているようだったため、紹介はしなかった。
(インターネット最終アクセス:2023年12月3日)
- 事前調査事項
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レファレンス協同データベース掲載事例「東京湾アクアラインの最初の構想から開通に至るまでの経緯が書かれている資料を知りたい」(https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000308657)
- NDC
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- 道路工学 (514 9版)
- 陸運.道路運輸 (685 9版)
- 参考資料
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- 【資料1】當眞嗣史「東京湾アクアライン構想の変遷をめぐる一考察 ネオ・トウキョウ・プランから読み解く東京湾アクアライン(研究論文)」(『袖ケ浦市史研究』第19号 2018.12)p25-34(0503975581)
- 【資料2】田口正己「「東京湾横断」建設の理想と現実―大規模「国家プロジェクト」の研究(1)」(『立正大学社会福祉研究所年報』7号 2005.3)p161-183 立正大学学術機関リポジトリ(https://rissho.repo.nii.ac.jp/records/7044)
- 【資料3】駒田敬一「沿革と社会・経済効果 民活による大規模プロジェクトおこし」(『資源テクノロジー』244号 1992.3)p2-7 国立国会図書館デジタルコレクション(https://dl.ndl.go.jp/pid/2863974/1/5)
- 【資料4】巳松総三郎「東京湾開発前史」(『道路行政セミナー』通巻8号 1990.11)p26-32国立国会図書館デジタルコレクション(https://dl.ndl.go.jp/ja/pid/3313846/1/15)
- 【資料5】清水馨八郎「東京湾横断道路の回顧と展望」(『京葉』Vol.120 1986.5)p3-9(0501268347)
- 【資料6】『東京湾横断道路のあゆみ 昭和58年まで』(東京湾横断道路研究会 〔1983〕)(9200196967)
- キーワード
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- 東京湾アクアライン(トウキョウワンアクアライン)
- 東京湾横断道路(トウキョウワンオウダンドウロ)
- ネオ・トウキョウ・プラン
- 内洋経緯記(ナイヨウケイイキ)
- 東京湾(トウキョウワン)
- 高速道路(コウソクドウロ)
- 千葉県―木更津市(チバケン キサラズシ)
- 神奈川県―川崎市(カナガワケン カワサキシ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000345493