レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2015/08/12
- 登録日時
- 2015/12/10 00:30
- 更新日時
- 2015/12/10 00:30
- 管理番号
- 6001010915
- 質問
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解決
月刊誌『マスコミひょうろん』の1979年頃の発行分に掲載された、まんが家の手塚治虫を批判した記事を探しています。インターネットには「手塚治虫がテレビアニメを安易に始めてしまったために、続く者がみな困窮するようになってしまった」という説が数多く出てきますが、その根拠について調べています。
手塚治虫氏自身が、「瀕死のアニメーション」(『話の特集』1979年7月号) のなかで
>『マスコミひょうろん』なんてバカな雑誌があってな。手塚は現在のアニメーターにその罪ほろぼしをしなければならないなんて書いた奴がいたがね、 ふざけるのもいい加減にしろっていいたいよ。あんな記事を載せるようならあの雑誌も分裂しちまっても当然だね。
と発言しているのを見つけました。
- 回答
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お探しの記事を『マスコミ評論』3(11)(マスコミ評論社 1977.11)で見つけました。
「アニメブームを支える裏方の異常事態: 第一人者・手塚治虫の残した最大の罪を問う」(外江真木夫)p.22-28
p.27からの「現状の打破に向けてー拝啓!手塚治虫様」に
「問題の一番の原因は・・・・・」
と前述のA(引用者注: この道二十年のベテランアニメーター)は重い口を開いた。
「テレビ・アニメの最初のプロダクションである虫プロを創設した手塚治虫氏にあるんです。・・・・」
として、同様の趣旨の発言があります。
当館では、雑誌『話の特集』は所蔵していませんが、事前調査の手塚治虫「瀕死のアニメーション」を次の資料で確認できました。
『手塚治虫エッセイ集 2(手塚治虫漫画全集)(手塚治虫/著 講談社 1996.9)当館請求記号【726.1/534N/2】
p.135 「・・・・・『マスコミひょうろん』なんてバカな雑誌があってね。・・・・・」
なお、この雑誌は雑誌名を一時期『マスコミひょうろん』とも『マスコミ評論』とも、使っていたようです。
[事例作成日: 2015年8月12日]
- 回答プロセス
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当該の記事のタイトルがわからないため、「手塚治虫」「アニメ」「アニメーター」などをキーワードにして、次の雑誌の目次データベースを検索しましたが、『マスコミ評論(マスコミひょうろん)』は収録されておらず(もしくは、収録されていても年代が異なる)等で見つけられませんでした。
1)インターネット
NDL-OPAC(国立国会図書館) 収録なし
2)当館契約データベース
CiNiiArticles(国立情報学研究所) 収録なし
MAGAZINEPLUS(日外アソシエーツ) 1983-1984年のみ目次情報あり
ざっさくプラス(皓星社) 収録なし
WebOYA-bunko(大宅壮一文庫) 当該なし
その他、上記1)2)の検索結果から、当館で所蔵している手塚治虫を論じた「手塚治虫論」、とくに「アニメ」との関連から論じた図書と論文を調査しました。いずれも通読ではなく、目次を手掛かりにし、引用文献・参考文献も探しましたが、『マスコミ評論(マスコミひょうろん)』は掲載されていませんでした。
すでにご承知かもしれませんが、インターネットで「手塚治虫 マスコミ評論」をキーワードに検索しましたが、『マスコミ評論(マスコミひょうろん)』の掲載巻号についての情報は見つけられませんでした。
また、「手塚治虫 アニメーター」をキーワードに検索すると、事前調査の手塚治虫氏の発言を引用したり、同様の文脈で手塚修氏を論じたサイトは多数ヒットしましたが、その根拠である『マスコミ評論(マスコミひょうろん)』の掲載巻号の情報は見つけられませんでした。
したがいまして、1979年7月以前の『マスコミ評論』の目次を遡って探して、この記事を見つけ出しました。
- 事前調査事項
- NDC
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- 漫画.挿絵.児童画 (726 8版)
- 参考資料
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- マスコミ評論 マスコミ評論社 3(11) (22-28)
- 手塚治虫エッセイ集 2 手塚/治虫∥著 講談社 1996.9 (135)
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 出版情報
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000185389