レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2019/7/20
- 登録日時
- 2019/12/15 00:30
- 更新日時
- 2024/03/30 00:40
- 管理番号
- M19072011007987
- 質問
-
世界史で習った「交鈔」という言葉の「鈔」の字は「金」が「少(ない)」と書くが、お金を表す言葉なのか知りたい。
- 回答
-
当館所蔵の本から漢字の意味を探ったところ、以下の内容について記載があった。
①【鈔】の欄に
①はさみとる。かすめとる。「鈔略」 ②うつしとる。かきうつす。書き抜く。抜き書き。「写鈔・鈔録・鈔本・詩鈔」 という記載がある。
②【鈔】の欄に
①とる(取)。指先ではさみ取る。 ②かすめる。かすめとる。奪い取る。「鈔掠」 ③うつす(写)。写しとる。抜き書きする。また、うつし。抜き書き。「鈔写」「鈔本」 ④サツ(札)。紙幣。また、政府が発行する証書・切手の類。
解字 形声。金+少(音)。音符の少は、すこしの意味。少しだけ刃物でかすめとるの意味を表す。転じて、ぬき書きするの意味を表す。
▼交鈔・手鈔 との記載がある。
③【鈔】の欄に
一 ①はさみとる。すくひとる。 ②かすめる。 ③うつす。かきとる。 ④ぬきがきする。抜録する。 ⑤或は剿・抄・〔樔の木へんが手へんの字〕に作る。 ⑥姓。
二 ①かすめとる。抄に同じ。 ②さつ。紙幣。 ③英國の貨幣の名。ソヴオリン。Sovereign
三 ①とる。 ②すゑ。かすか。 との記載がある。
また、【交】の欄に
【交鈔】金元時代の紙幣。 との記載がある。
④〔簡体字の「鈔」〕(鈔)の欄に
①書き写す②紙幣 との記載がある。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
-
- 辞典 (813 9版)
- 参考資料
-
-
①山口秋穂/編 竹田晃/編 『岩波新漢語辞典』 岩波書店 2014.1 1474p p.参照はp.1292
②鎌田正 米山寅太郎『大漢語林』 大修館書店 1992.4 1805p p.参照はp.1431
③諸橋轍次/著 「大漢和辞典 巻11」 大修館書店 1985.12 1054p p.参照はp.504,p.538
④北浦藤郎・蘇英哲・鄭正浩 編著『五十音引き中国語辞典』 講談社 2014.3 1108p p.参照はp.474
-
①山口秋穂/編 竹田晃/編 『岩波新漢語辞典』 岩波書店 2014.1 1474p p.参照はp.1292
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- M2019072011065807987
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 全年齢, 高校生
- 登録番号
- 1000270313