レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2023年7月30日
- 登録日時
- 2024/02/25 15:24
- 更新日時
- 2024/03/19 11:24
- 管理番号
- 中央-1-0021712
- 質問
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解決
昆虫の眼がLEDの光を認識できないという話を聞いた。確かに、街灯がLEDにかわってから、街灯に昆虫が集まっていないと感じる。根拠が書いてある本を紹介してほしい。
- 回答
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下記資料を紹介した。
『よくわかる最新LED照明の基本と仕組み 電球形、直管形、スポットライト形、ライン照明… LED照明の最新技術』 中島龍興/著 福多佳子/著 秀和システム 2012年
『発光ダイオードが一番わかる 少消費電力で長寿命 環境に優しいLEDを知る!』 常深信彦/著 技術評論社 2010年
『理科授業大全 物化生地の基礎から実験のコツまで』 藤嶋昭/監修 理科授業大全編集委員会/編 東京書籍 2021年
『観察する目が変わる昆虫学入門』 野村昌史/著 ベレ出版 2013年
- 回答プロセス
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Googleブックスを「昆虫 LED」で検索し、関連しそうな本を確認。
その他、486、549の書架を直接確認した。
○『よくわかる最新LED照明の基本と仕組み 電球形、直管形、スポットライト形、ライン照明… LED照明の最新技術』 中島龍興/著 福多佳子/著 秀和システム 2012年
p66-67 「紫外線の少ないLED」
LEDは紫外線が少ないことが大きな特徴であること、虫は近紫外線(紫外線の波長の長さによる分類)に集まる性質があるが、蛍光ランプやHIDランプはLEDに比べて近紫外線が出ていることなどが書かれている。
p67の図「人と虫が見える光」では、“虫が見える波長”と“人がよく見える波長”の違いをグラフで表している。
○『発光ダイオードが一番わかる 少消費電力で長寿命 環境に優しいLEDを知る!』 常深信彦/著 技術評論社 2010年
p130-131 「人間が見ることのできる可視光の色と昆虫の見る色にはズレがあり、昆虫は波長の短い色によく反応し、人間には見えない紫外線に反応して誘引されるのが特徴です」
○『理科授業大全 物化生地の基礎から実験のコツまで』 藤嶋昭/監修 理科授業大全編集委員会/編 東京書籍 2021年
p275 「また、LEDライトに夜行性昆虫が集まりにくいことも知られている。蛍光灯は微弱な紫外線を出しているので、走光性を引き起こしやすいが、LEDライトの多くは紫外線を出さないことが理由である。」
×『すごい虫ずかん ひるの虫とよるの虫』 じゅえき太郎/作 須田研司/監修 KADOKAWA 2021年
虫は照明を「月の灯り」と間違えている、虫が集まらないようLEDなどを使って工夫している、という記載はあるが、理由の説明はなし。
×『絵でわかる昆虫の世界 進化と生態』 藤崎憲治/著 講談社 2015年
p9-46 「第2章 昆虫の形態と機能」
p10-16 昆虫の複眼と単眼についての解説。昆虫にも色覚があり、昆虫の三原色は紫外線色・青・緑と考えられていることなどが書かれている。p14では「昆虫の光に対する反応は夜に灯火などの人工光源に集まるという顕著な走光性でよく知られています」と書かれており、その仮説として3つの理論が挙げられているが、LEDや紫外線に関する記述はなし。
○『観察する目が変わる昆虫学入門』 野村昌史/著 ベレ出版 2013年
p174 黄色の光の波長を避ける昆虫がおり、害虫防除のために黄色蛍光灯で夜間照明をする場合があるが、最近では黄色蛍光灯の代わりにLEDが使われ始めたと記述あり。
- 事前調査事項
- NDC
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- 昆虫類 (486 10版)
- 電子工学 (549 10版)
- 参考資料
- キーワード
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- 昆虫
- LED
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000346610