レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2018年12月16日
- 登録日時
- 2019/06/02 13:39
- 更新日時
- 2019/06/19 14:56
- 管理番号
- 堺-2019-050
- 質問
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解決
「坂部」の名前の由来が知りたい。
- 回答
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・『角川日本姓氏歴史人物大辞典 23』(角川書店 1991年)には、「全国に多くの諸流があり、三河にも垣武平氏があるという」記載あり。
・『姓氏4000歴史伝説事典』(志村 有弘/編 勉誠出版 2008年)には、「古代の酒造の工人といった職業名や『坂のあたり』の意から起こった地名、境を決めるための古代境部(坂合部)からの由来等が考えられる。」と記載あり。同項目は、「姓氏家系大辞典」を参照していたことから、そちらの資料も確認。
・『姓氏家系大辞典 第2巻』(太田 亮/編 角川書店 1976年)には、
摂津、伊勢、三河、尾張等にこの地名があり、また、酒部、酒邊と通じる。
①古くは出雲にあり、「坂」は字訓を借りて「酒部」と同じか。
②備後の坂部氏は、「芸備古蹟志」に「串山城は津郷村にあり。坂部丹後守の築く所」とある。
③赤松氏流では、吉野郡吉野庄五名邑條に「横山城は一に吉野城と号す。城主坂部大炊助、横野大膳(異に江見出雲の神)。上の段は凡そ60間4万、其の以下は皆毀ちて田圃とす。故にその形を失せり。坂部は一に酒部に作る。政次は赤松の一族にして、新免家の士也。弘治元年乙卯年、尼子晴久の為に、大聖寺界にて戦死す」とある。
④田村氏流は大和宇智郡の豪族、表野村壘に拠る。大和志に見えたり。紀伊郡賀群宮村田村氏家伝に「康平六年、大和国宇智郡坂部城主田村蔵人則云々」とあり。
⑤垣武平氏は室町時代に三河国の豪族で、酒部とも酒辺とも坂部ともある。当国の守護細川氏の外戚である。後に徳川氏に仕え、幕臣となる。三州坂部の地名を負うという。寛政系譜には「又大夫重勝一同正利一造酒丞正家(又十郎)一忠兵衛正定一正忠」とある。家紋は横木瓜、丸に花菱である。
⑥周防国岐波村に坂部氏あり。また、筑後堤氏系図に「坂部庄兵衛」が見え、徳川時代、丸岡有馬藩重臣、宮川堀田藩重臣、亀山松平藩年寄にある。また志摩に存在し、算道家に坂部廣胖がいた。
とある。
以上の資料を提供した。
(西図書館)
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 系譜.家史.皇室 (288 8版)
- 参考資料
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竹内理三 [ほか]編纂. 角川日本姓氏歴史人物大辞典 23. 角川書店, 1991.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002143326-00 , ISBN 4040022300 -
志村有弘 編 , 志村, 有弘, 1941-. 姓氏4000歴史伝説事典. 勉誠出版, 2008.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000009979475-00 , ISBN 9784585060611 -
太田亮 著 , 太田, 亮. 姓氏家系大辞典 第二巻 12版. 姓氏家系大辞典刊行会, 1995.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I090225307-00 , ISBN 4040302206
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竹内理三 [ほか]編纂. 角川日本姓氏歴史人物大辞典 23. 角川書店, 1991.
- キーワード
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- 坂部
- 酒部
- 酒辺
- 姓氏
- 由来
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 地名
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000256670