レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022/09/01
- 登録日時
- 2022/10/04 00:30
- 更新日時
- 2022/10/20 20:01
- 管理番号
- 12785608
- 質問
-
未解決
展覧会図録『「ロダンと日本」展』(静岡県立美術館・愛知県美術館編集 現代彫刻センター 2001)
p.36「ロダンと花子」(南美幸)の文の注釈(p.39)に「(8)実際に花子の元を訪れた神田美一の「お花さん」(『倉庫』倉庫社、1937年)には次のような記述が見られる。「然し嘗てはこの『花子の首』さへもお上では、何の間違ひか、お花さんの手許へはなかなか渡されなかったとか。『だから正木さんや高村さんに云って、やっと戻して貰ひました。』」正木さんとは正木直彦、高村さんとは高村光太郎のことであろう。」(以下略)とある。
この『倉庫』倉庫社1937年を探している。
- 回答
-
以下のとおり調査しましたが、1937年刊行の『倉庫』(倉庫社)を所蔵している機関は見当たりませんでした。
資料1によると、『倉庫』は同人誌(雑誌)であったようです。
そのほか、ウェブサイト1より、岐阜県図書館には花子研究者の寄贈による資料群があるようです(詳細については、当該機関にお問い合わせください)。
【 】内は国立国会図書館請求記号、請求記号末尾に◎を付した資料は国立国会図書館内/図書館・個人送信資料です。
資料1:資延勲 著『ロダンと花子 : ヨーロッパを翔けた日本人女優の知られざる生涯』文芸社, 2005.10【KD511-H13】
* p.97『倉庫』について、貴館調査済資料(『ロダンと日本』【KB16-G1180】)とほぼ同一部分の引用があり、神田美一氏が岐阜中学の教員であったこと、記事「お花さん」は同人誌『倉庫』に昭和12年に書かれた対談であった旨の記載があります。
ウェブサイト1:レファレンス協同データベースの岐阜県図書館の事例https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000259199
* 備考欄に「当館では「花子」の研究者・澤田助太郎氏が収集した資料の寄贈を受け、保存・展示などを行っている。」とあります。
* (参考)岐阜県図書館「平成20年度 図書館要覧」https://www.library.pref.gifu.lg.jp/uploads/2019/10/youran20.pdf:「岐阜女子大学名誉教授澤田助太郎氏より当館へ寄贈された研究資料を基に」開催された展示について言及があります(p.9)。
[その他の主な調査済資料およびウェブサイト]
■所蔵機関調査
以下を確認しましたが、当館および他機関における『倉庫』の所蔵は確認できませんでした。
国立国会図書館オンライン(https://ndlonline.ndl.go.jp/)
日本近代文学館(https://www.bungakukan.or.jp/)
神奈川近代文学館(https://www.kanabun.or.jp/opac/kensaku.html)
北海道立文学館(http://www.h-bungaku.or.jp/)
仙台文学館(https://jmapps.ne.jp/senbun/index.html)
さいたま文学館(https://ilisod004.apsel.jp/saitama-bungakukan/advanced-search)
市川市文学ミュージアム(https://www.city.ichikawa.lg.jp/mus/data/)
山梨県立文学館(https://www.bungakukan.pref.yamanashi.jp/)
姫路文学館(http://www.himejibungakukan.jp/Scripts/webtosho_cgi.exe/STRIEVE?S=&MENU=TOP)
高知県立文学館(https://jmapps.ne.jp/kochibun/)
日本現代詩歌文学館(https://www.shiikabun.jp/)
国文学研究資料館(https://opac.nijl.ac.jp/opac/opac_search/)
三康図書館(https://lib-finder.net/sanko/)
岐阜県図書館(https://www.library.pref.gifu.lg.jp/)
岐阜女子大学附属図書館(https://gijodai.opac.jp/opac/top)
静岡県立中央図書館(https://www.tosyokan.pref.shizuoka.jp/)
新潟市立図書館(https://www.niigatacitylib.jp/)
国立国会図書館サーチ(https://iss.ndl.go.jp/)
カーリルローカル(https://calil.jp/local/)
ディープ・ライブラリー(https://dlib.jp/)
WorldCat(https://www.worldcat.org/ja)
国立国会図書館『全国公共図書館逐次刊行物総合目録』第1-6巻 1963-1968【027-Ko548t3】◎
大阪府茨木市立図書館 編『同人雑誌目録 : 茨木市立図書館所蔵 (富士正晴資料整理報告書 ; 第1集)』大阪府茨木市立図書館, 1989.12【KG1-E18】
茨木市立図書館 編『同人雑誌追加目録 : 茨木市立図書館所蔵 平成2年1月~12月』茨木市立図書館, 1991.3【KG1-E18】
富士正晴記念館 編『富士正晴記念館所蔵同人雑誌目録 : 平成7年(1995年)12月現在 増補版 (富士正晴資料整理報告書 ; 第6集)』富士正晴記念館, 1996.3【KG1-G11】
CiNii Books(https://ci.nii.ac.jp/books/)
慶応義塾大学メディアセンターKOSMOS(https://search.lib.keio.ac.jp/)
早稲田大学学術情報システム WINE(https://waseda.primo.exlibrisgroup.com/)
山手線沿線私立大学図書館コンソーシアム 横断検索(https://opac.rikkyo.ac.jp/hybrid/)
御園座演劇図書館(https://www.misonoza.co.jp/library/)
日本の古本屋(https://www.kosho.or.jp/)
■花子(ロダン)関係情報
澤田助太郎 著『ロダンと花子』中日出版社, 1996.10【KD511-G9】
* p.21に「花子の系図」があり、著者の澤田氏は花子の妹はまの孫のようです。
高橋象「ロダン・ハナコ」(『ひだびと』第7年(10)(64) 1939.10 pp.40-46【雑19-73】◎)
大野芳 著『ロダンを魅了した幻の大女優マダム・ハナコ』求龍堂, 2018.6【KD511-L24】
根岸理子 著『マダム花子 = Madame HANAKO』論創社, 2021.6【KD511-M7】
正木直彦 著『十三松堂日記 第2巻』中央公論美術出版, 1965【289.1-M2112z】
■神田美一氏関連情報
資料2・3に神田美一氏がお花さん(太田ひさ)を訪問した際の記述がありましたので、ご参考までに紹介します。
資料2:神田美一「ロダンの花子追想 上」(『岐阜日日新聞』1984年2月9日 朝刊 9面【YB-255】)
* 著者が昭和5年に友人とともに「ロダンのお花さん」を訪ねたときのエピソードが記述されています。
* 【YB-255】の国立国会図書館オンライン書誌情報:https://id.ndl.go.jp/bib/000000056834
* 岐阜県図書館の資料検索より情報を確認。
資料3:神田美一「ロダンの花子追想 下」(『岐阜日日新聞』1984年2月17日 朝刊 9面【YB-255】)
* (参考)資料2・3を概観する限りでは、神田氏がお花さんを訪問したのは1回であったように思われました。また、上下ともに写真の提供は沢田助太郎氏とあります。
神田美一 著, 福富昜 編『虎哉 : 伊達と武田と美濃と 美濃の傑僧』福富昜, 1987.12【HM175-E10】
神田美一 著『地名岐阜の由来 : 信長命名説を斬る』福富易, 1990.10【GC122-E27】
神田美一「地名岐阜の原典」※目次上のタイトルの原典という語は、本文見出しでは由来となっています(『岐阜史学』(88) 1995.5 pp.21-37【Z8-79】◎)
ウェブサイトの最終アクセスは、2022年9月1日です。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
-
NDLサーチ、カーリル等を検索したが、倉庫社自体の存在も確認できない。
利用者自身が著者の南美幸氏(静岡県立美術館)にも問い合わせたが、古いことなのでわからなかったようです。
- NDC
-
- 逐次刊行物 (705 10版)
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 人文(レファレンス)
- 調査種別
- 文献紹介 所蔵機関調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000322089