レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2020年12月07日
- 登録日時
- 2023/05/23 17:11
- 更新日時
- 2024/01/11 14:50
- 管理番号
- 横浜市中央2700
- 質問
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解決
幕末以後の、製材業への機械の導入について知りたい。
- 回答
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1 「戦前期における機械製材機の普及とその背景」 平山育男/著
「日本建築学会計画系論文集」 87 (797), 日本建築学会2022-07-01
p.1316-1326 ( https://doi.org/10.3130/aija.87.1316 )
いくつかの資料を参照しながら幕末以降の製材機械導入の記述を検証するほか、
農商務省山林局が戦前期に6回実施した「製材工場調査」の結果を検討しています。
2 製材工場調査
1で紹介した製材工場調査の結果報告です。
国立国会図書館デジタルコレクションでは大正8年12月末日現在、大正12年11月末日
現在の調査結果を見ることができます。
大正8(1919)年 https://dl.ndl.go.jp/ja/pid/950538/1/1
大正12(1923)年 https://dl.ndl.go.jp/ja/pid/978507/1/1
3 『横浜木材史』 師田滝三/著 横浜木材業協同組合 1958.07
p.88 「わが国における製材工業の始まり」
「(徳川幕府が設けた)造船所は後に横須賀海軍工廠となったもので、明治元年に
維新政府が引き継いだ後に、製材と木工の鋸鉋工場が完成したが、この工場が、日
本の製材工業の歴史の上で、最初の整った施設として重視される」としています。
なお、この工場は「帯鋸、丸鋸と共に竪鋸機械が据えられており、明治三十年代
まではこれに匹敵する規模のものは、遂に現れなかったことでも、注目されるべき
存在である」とあります。
4 『大工道具の歴史 岩波新書 青版』 村松貞次郎/著 岩波書店 2022.3
p.65-66 第2章 ノコギリ 機械製材の始まり
「わが国に製材機械が輸入されたのは幕末から明治の初めにかけてである。」として、
明治8年までの導入について触れています。
5 『林業技術史 第5巻 木材加工編 林産化学編』 日本林業技術協会/編
日本林業技術協会 1975.1
p.51-77 「木材加工編・製材」
幕末期から1970年ころまでの製材機械の普及について書かれています。
6 地方の事例
(1) 『水車と風土』 平岡昭利/編 古今書院 2001.08
p.71-79 (5) 岡山県北部の製材水車
(2) 『林業試験場六十年のあゆみ』 林野庁林業試験場 1965.11
p.4 Ⅰ 林業試験場の沿革及びp.226 7.2 木材加工に関する研究
「明治43(1910)年山林局は宮城県玉造郡鍛冶谷沢に鍛冶谷製材所を特設し」
とあります。
また、この製材所について「広葉樹利用開発の目的で製材工場にドイツ、
キルヒナー社製の大割帯鋸(60”)、小割用テーブル円鋸盤(26”)、などの
ほか木工加工機械類を整備し、その付属としてこれに間口3間、奥行8間、高
さ8.5尺(+地下3.5尺)の蒸気式外部送風型乾燥機をつくった。」とあり
ます。
(3) 「江戸時代末期のグラバーを取扱人とする機械製材について」 平山育男/著
「日本建築学会計画系論文集」75 (652) 日本建築学会 2010-06 p.1599-1604
( https://doi.org/10.3130/aija.75.1599 )
幕末期、グラバーを取扱人とする機械製材についての研究です。
インターネット情報最終確認日:2023年2月7日
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 森林利用.林産物.木材学 (657 8版)
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000333476