レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2019年11月24日
- 登録日時
- 2020/08/19 14:54
- 更新日時
- 2020/08/20 10:23
- 管理番号
- 千県東-2020-0005
- 質問
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解決
「鸞翔鳳翥(ランショウホウショウ)」という四字熟語が載っている本(辞典)。漢検一級の問題にあるらしい。
- 回答
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以下の資料に掲載があった。
【資料1】『大漢和辞典 巻12』(諸橋轍次著 大修館書店 1990)p893
「鸞翔鳳翥(ランシヤウホウシヨ)」書寫用筆の妙の形容。【出典】〔韓愈、石鼓歌〕鸞翔鳳翥衆仙下、珊瑚碧樹交枝柯。
【資料2】『書道故事成語辞典』(田中有著 大修館書店 2001)p282
「鸞翔鳳翥・鸞は翔け鳳は翥ぶ」⇒鸞鳳翺翔す。【出典】鸞は翔け鳳は翥びて、衆仙下り、珊瑚碧樹枝柯を交じふ。金縄鉄索鎖紐すること壮にして、古鼎は水を躍らせ竜は梭を騰ぐ。(唐・韓愈「石鼓歌」詩)
*p284「鸞鳳翺翔す」鸞や鳳凰が飛翔旋回する。書法の強く飛動し、飄然として超俗な姿を比喩。
【資料3】「JapanKnowledge」『新選漢和辞典Web版』
「鸞翔鳳翥」鸞がかけり、ほうおうが飛び立つ。書道の筆使いが勢いよいさま。【出典】韓愈・石鼓歌
- 回答プロセス
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Googleで「鸞翔鳳翥」を検索
⇒「印鑑の文字が分かりません。」(https://oshiete.goo.ne.jp/qa/10991576.html)
“明治23年9月23日出版された『鸞翔鳳翥』(らんしょうほうしゃ)という本なのです。”
とあるが、「NDL ONLINE」で「鸞翔」で検索するも「鸞翔鳳翥」のヒットなし。
8類書架をブラウジングし、以下の熟語辞典等を確認したが掲載がなかった。
『新明解四字熟語辞典』(三省堂編修所編 三省堂 2013)
『四字熟語辞典』(東郷吉男著 東京堂出版 2000)
『岩波四字熟語辞典』(岩波書店辞典編集部編 岩波書店 2002)
『四字熟語ときあかし辞典』(円満寺二郎著 研究社 2018)
『三省堂四字熟語便覧』(三省堂編修所 三省堂 1996)
『人生を豊かにする四字熟語』(堀内正範著 ランダムハウス講談社 2009)
『仏教がわかる四字熟語辞典』(森章司編 東京堂出版 2008)
『漢検四字熟語辞典』(日本漢字教育振興会編 日本漢字能力検定協会 1997)
『漢検四字熟語辞典』(日本漢字能力検定協会編 日本漢字能力検定協会 2012)県立未所蔵
『四字熟語の泉』(村上哲見編 講談社 2002)
『使える漢字熟語・故事成語辞典』(桐原書店 1997)
『出典のわかる故事成語・成句辞典』(遠藤哲夫著 明治書院 2005)
『成語林』(旺文社編 旺文社 1992)
『成語大辞苑』(主婦と生活社 1995)
熟語辞典をあきらめ、【資料1】『大漢和辞典 巻12』を確認したところ、「鸞」の字に「鸞翔鳳翥」の掲載があった。
書道用語であることから、【資料2】『書道故事成語辞典』を確認したところ、掲載があった。
またオンラインデータベース「JapanKnowledge」で検索したところ、【資料3】『新選漢和辞典Web版』にも掲載があった。紙版の『新選漢和辞典』(小林信明編 小学館 2011)を確認したが掲載はなかった。
なお利用者の言っていた「漢検一級の問題にある」というのは、おそらく「鸞翔鳳集」かと思われる。
「めざせ漢字検定一級」(http://kumi-kanjijyukugo.cocolog-nifty.com/)や「四字熟語辞典オンライン」(https://yoji.jitenon.jp/)で紹介されている。
こちらの熟語は上記『新明解四字熟語辞典』の他、いくつかの辞典に掲載があった。
<インターネット最終アクセス:2019年11月24日>
- 事前調査事項
- NDC
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- 辞典 (813 9版)
- 語彙 (814 9版)
- 書.書道 (728 9版)
- 参考資料
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- 【資料1】『大漢和辞典 巻12』(諸橋轍次著 大修館書店 1990)(2100809490)
- 【資料2】『書道故事成語辞典』(田中有著 大修館書店 2001)(2101350019)
- 【資料3】オンラインデータベース「JapanKnowledge」『新選漢和辞典Web版』
- キーワード
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- 四字熟語(ヨジジュクゴ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000285990