レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2023年07月26日
- 登録日時
- 2023/07/26 11:39
- 更新日時
- 2023/10/10 15:11
- 管理番号
- 20230726-1
- 質問
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解決
上下に青(藍)色、紫色のついた紙について知りたい。和歌が書いてあった。
- 回答
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以下の資料がみつかった。平安時代から続く和紙の種類の一つで「雲紙」「内曇」などと呼ばれていた。
<辞書>
・コトバンク
精選版 日本国語大辞典 くも‐がみ【雲紙】
「〘名〙 鳥の子紙の一種。上に青、下に紫の雲形の模様のあるもの。色紙(しきし)、短冊(たんざく)などに用いる。(略)」
日本大百科全書(ニッポニカ) 雲紙(読み)くもがみ
「(略)主として鳥の子系統の紙で加工され、色紙、短冊などに使用された。打曇(うちぐもり)(内曇とも書く)」
https://kotobank.jp/word/%E9%9B%B2%E7%B4%99-485192 (2023/07/26 確認)
・ジャパンナレッジ
「紙の上下・左右または四隅に雲の形を重ね漉 (ず) きした漉き模様紙の一種。」
"雲紙", 日本大百科全書(ニッポニカ), JapanKnowledge, https://japanknowledge.com , (参照 2023-07-26)
「鳥の子紙の一種。上方に青色、下方に紫色の雲形(くもがた)を重ね漉(す)きした厚手の紙。(略)普通は青雲を上、紫雲を下にして用いるが、仏事、追善などの歌の場合は、これを逆にして用いる。」
"うち‐ぐもり【内曇】", 日本国語大辞典, JapanKnowledge, https://japanknowledge.com , (参照 2023-07-26)
<各時代の雲紙の例>
・平安時代
雲紙本和漢朗詠集(伝藤原行成)( 天禄3(972)-万寿4(1027) 宮内庁三の丸尚蔵館
https://shozokan.kunaicho.go.jp/collection/object/SZK003047 (2023/07/26 確認)
・鎌倉時代
和漢朗詠集切(雲紙本)(伝寂蓮)国立文化財機構収蔵品検索システム
https://jpsearch.go.jp/item/cobas-58001 (2023/07/26 確認)
・南北朝時代
源氏物語抜書(伝尊円親王筆)国立文化財機構収蔵品検索システム
https://colbase.nich.go.jp/collection_items/tnm/B-3292?locale=ja (2023/07/26 確認)
・南北朝~江戸時代前期
短冊手鑑(守理法親王ほか)国立文化財機構収蔵品検索システム
https://objecthub.keio.ac.jp/ja/object/1294 (2023/07/26 確認)
・江戸時代
芭蕉筆「馬ぼくぼく」発句短冊 伊賀市デジタルミュージアム
https://adeac.jp/iga-city/catalog/mp000050-100010 (2023/07/26 確認)
・明治以降
俳句短冊「山吹の」ほか 文化遺産オンライン
https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/282300 (2023/07/26 確認)
- 回答プロセス
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本館所蔵資料に、複製短冊がついていた。
定本子規歌集 / 子規全集刊行會, 寒川陽光編 アルス , 1928.3
本館請求記号:911.168 - Sh34
上が青、下が紫の模様がある短冊に以下の和歌が墨書され、巻頭につけられていた。
「世の人はさかしらをすと酒のみぬ 吾は柿くひて猿にかも似る 升(のぼる。子規の名)」
- 事前調査事項
- NDC
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- 書.書道 (728)
- 参考資料
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「短冊で青い雲の模様がついているものがあるが、固有名詞があれば教えてほしい。」(秋田県立図書館 )
https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000217282 (2023/07/26 確認)
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「短冊で青い雲の模様がついているものがあるが、固有名詞があれば教えてほしい。」(秋田県立図書館 )
- キーワード
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- 雲紙(くもがみ)
- 打曇
- 内曇
- うちぐもり
- うちぐも
- 飛雲
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介 事実調査 所蔵調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 学生
- 登録番号
- 1000336292