レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022/11/02
- 登録日時
- 2022/12/14 00:31
- 更新日時
- 2022/12/14 00:31
- 管理番号
- 6001058516
- 質問
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解決
「法律なければ刑罰なし」という格言の出典を知りたい。
- 回答
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出典は、フォイエルバッハの刑法教科書『現行ドイツ普通刑法綱要』(1801年)の第20節です。(1811年としている資料もありました。)
また、「法律なければ刑罰なし」という格言は「法律なければ犯罪なし」とセットで標語として記載されていることもあります。
以下の資料に掲載されていました。
【名言事典】
・『世界名言大辞典』(梶山健/編著 明治書院 1997.11)
p.373 「法律なければ刑罰もない。–フォイエルバッハ「刑法教科書」」とあります。
・『世界引用句事典:名言・格言・俚諺』(梶山健/編 明治書院 1979.11)
p.323 「罰」の項目の中に「法律なければ刑罰なし。 –フォイエルバッハ「刑法教科書」」とあります。
p.359 「法律(家)・裁判(官)」の項目の中に「法律なければ刑罰もない。–フォイエルバッハ「刑法教科書」」とあります。
【法格言に関する資料】
・『リーガル・マキシム:現代に生きる法の名言・格言』(吉原達也/編著 西山敏夫/編著 松嶋隆弘/編著 三修社 2013.1)
p.204 「法律なければ犯罪なし、法律なければ刑罰なし。」
「近代刑法学の礎を築いたフォイエルバッハの刑法教科書『現行ドイツ普通刑法綱要』(初版、1801年)第20節で初めて用いられた標語と伝えられる。」とあります。
・『法格言ア・ラ・カルト:活ける法学入門(法セミBooks21)』(柴田光蔵/著 日本評論社 1986.1)
p.92 「法律がなければ犯罪はない/法律がなければ刑罰はない」
「フォイエルバッハの刑法教科書(一八一一年)ではじめて用いられた標語と伝えられる。」とあります。
【刑法に関する資料】
・『刑法講義総論 新版第5版』(大谷實/著 成文堂 2019.4)
「第4章 刑法の法源と解釈」の「第1節 罪刑法定主義」の以下のページに記述があります。
p.49 「『法律がなければ犯罪はなく、法律がなければ刑罰はない。』(Nullum crimen sine lege. Nulla poena sine lege.)という標語によって示される。(中略)フォイエルバッハが1801年に著わした刑法教科書で初めて明示されて、刑法の基本原則となったものである。」
【伝記】
・『フォイエルバッハ伝:近代刑法学の父』(E・キッパー/著 西村克彦/訳 良書普及会 1979.7)
「第三章 法学博士、イェナ大学講師」の中に以下の記述があります。
p.19 「彼の『ドイツ現代普通刑法綱要』(以下『教科書』と略称する)が出版され、(中略)同書において彼は、周知のものとなった「法律なくして刑罰なし」という公式を、はじめて打ち出したのである。」
[事例作成日:2022年11月2日]
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 法律 (320 10版)
- 刑法.刑事法 (326 10版)
- 人生訓.教訓 (159 10版)
- 参考資料
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- 世界名言大辞典 梶山/健∥編著 明治書院 1997.11 (373)
- 世界引用句事典 梶山/健∥編 明治書院 1979.11 (323,359)
- リーガル・マキシム 吉原/達也∥編著 三修社 2013.1 (204)
- 法格言ア・ラ・カルト 柴田/光蔵∥著 日本評論社 1986.1 (92)
- 刑法講義総論 新版第5版 大谷/實‖著 成文堂 2019.4 (49)
- フォイエルバッハ伝 E・キッパー∥著 良書普及会 1979.7 (19)
- キーワード
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- 法諺(ホウゲン)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000325702