レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2023/03/10
- 登録日時
- 2023/04/01 00:31
- 更新日時
- 2024/03/30 00:43
- 管理番号
- M23020715038735
- 質問
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ヨーロッパにつまずきの石があると聞いたが、それはどういうものか。
- 回答
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①『世界』2022年1月号に「世界最大の分散型記念碑―グンター・デムニッヒと仲間たちの『つまずきの石』(前編)」という記事が掲載されており、「つまずきの石とは何か」として、「つまずきの石(Stolperstein)とは、一九九〇年代にドイツ人アーティストのグンター・デムニッヒによって始められたプロジェクトのことである。」と書かれ、形状についても記されている。また、発案者であるデムニッヒのインタビューも掲載されている。
②『「ホロコーストの記憶」を歩く』の「Chapter1 アートで記憶する街ベルリンをめぐる」の中に、コラムとして「ヨーロッパに広がる『ホロコーストの記憶』プロジェクト つまずきの石」が掲載されている。つまずきの石は、ヨーロッパの石畳に埋められた「10cm四方の真ちゅうのプレート」であり、「収容所へ強制連行される直前、最後にそこで暮らしていたホロコースト犠牲者」の「名前、生まれた年、死亡した年と場所などが刻まれている」と写真付きで説明されている。これは、ベルリン出身のドイツ人芸術家グンター・デムニヒにより構想されたプロジェクトで、1996年から2015年までの間に、「20カ国の約1600の街で合計5万5千個以上の石が埋められている(2015年11月現在)」と記述されている。
③『独裁者ヒトラーの時代を生きる』の表紙にはカラー写真のつまずきの石が掲載されており、「はじめに」に、「ヒトラーの時代の犠牲者を悼むための石、金色に輝く『Stolperstein』、日本語でいう『つまずき石』」と書かれている。また、「おわりに」に、『つまずき石』は、今でもドイツ全土で増え続けており、二〇二〇年いっぱいまで埋納作業の予定が一杯となっている。」と書かれている。
④『想起のかたち』の「第2章 標しづけ」には「2〈下からの歴史〉と公共芸術」の項があり、「個別の指標を都市の生活空間のなかに設置するという点では、迫害の犠牲者が住んでいた家の前に名前を彫った金属板を埋めこんでいくケルンの美術家グンター・デムニッヒの≪躓きの石≫(別図6)もそれにあたる。」と書かれている。また、別図6として、躓きの石がカラー写真で紹介されている。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- ドイツ.中欧 (234 9版)
- 参考資料
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①中村真人「世界最大の分散型記念碑―グンター・デムニッヒと仲間たちの「つまずきの石」(前編)」『世界』no.952,2022,p.256-265.
②石岡史子『「ホロコーストの記憶」を歩く』 子どもの未来社,2016,95p. 参照はp.30-31.
③大島隆之『独裁者ヒトラーの時代を生きる』 集英社,2020,281p. 参照はp.3, 276.
④香川檀『想起のかたち』 水声社,2012,365p, 図版12p. 参照はp.112.
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①中村真人「世界最大の分散型記念碑―グンター・デムニッヒと仲間たちの「つまずきの石」(前編)」『世界』no.952,2022,p.256-265.
- キーワード
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- つまずきの石
- ホロコースト
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- M2023020715072538735
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 全年齢, 高校生, 中学生
- 登録番号
- 1000331491