レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2021年06月11日
- 登録日時
- 2021/12/02 12:08
- 更新日時
- 2022/03/30 18:50
- 管理番号
- 埼久-2021-043
- 質問
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解決
永井荷風の「雨瀟瀟」にある、「貧苦病患も例えばかの郎士元が車馬雖レ嫌レ僻。鶯花不レ棄レ貧といい」という詩を解説している日本語の文献が知りたい。
- 回答
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以下の資料を紹介した。
『中国古典文学大系 第18巻 唐代詩集』(平凡社 1994)
p92「李■(ジョ 糸偏に予)にあてて 郎士元」(訳詩)と注あり。
p378「寄李■(ジョ 糸偏に予)郎士元」(原詩)あり。
『唐詩鑑賞辞典』(前野直彬編 東京堂出版 1983)
p270-272「張南史を送る」郎士元(中唐)の原詩(送張南史)、書き下し文、語釈、通釈、鑑賞あり。
- 回答プロセス
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1 永井荷風「雨瀟瀟」の該当箇所を確認する。
『雨瀟瀟』(永井荷風作 岩波書店 1987)
p111 5行目中段に該当文あり。
p317「漢詩文訓読(4)」に訓読と「郎士元『送張南史詩』」とあり。
2 NDC分類〈921〉の棚にあたる。
3 《Japan Knowledge》(ネットアドバンス)を調査する。
(1)〈郎士元〉で検索する。
「おう‐か アウクヮ【鶯花】」に、「名詞。ウグイスと花。春の景をさす。」とあり。また、用例に、「郎士元‐送張南史詩「車馬雖嫌僻、鶯花不棄貧」」あり。解釈は記載なし。
(2)〈張南史〉で検索する。
「唐人選唐詩【とうじんせんとうし】」の項に、「『中興間気集』2巻。高仲武編。安史の乱後の粛宗、代宗の中興の時期の詩、銭起から張南史まで26人134首を収め、各詩人に短評を付す。」とあり。
4 《Google》( http://www.google.co.jp/ Google)を〈雨餘深巷靜 獨酌送殘春〉で検索する。
《采詩網》(https://cs.8s8s.com/poetry/763/18512-41195.html 采詩網)に、「送張南史(一作寄李紓)古詩原文」とあり。
5 《国会図書館サーチ》( http://iss.ndl.go.jp/ 国会図書館)を〈送張南史〉で検索する。
《国会図書館デジタルコレクション》「中国詩詞翻訳索引 6 唐・五代」(相島宏著 国立国会図書館 2009)
p376「郎士元」の項に、「送張南史 前野・唐詩 p270-272」とあり。 (http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2503562 国立国会図書館)
6 『唐詩鑑賞辞典』で、「送張南史」を調べる。
ウェブサイト・データベースの最終アクセス日は2021年6月10日。
- 事前調査事項
- NDC
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- 詩歌.韻文.詩文 (921 9版)
- 参考資料
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- 『中国古典文学大系 第18巻 唐代詩集』(平凡社 1994) , ISBN 4-582-31200-4
- 『唐詩鑑賞辞典』(前野直彬編 東京堂出版 1983)
- キーワード
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- 永井荷風(ナガイ カフウ) 1879-1959
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 文学
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000308474