レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2021/08/13
- 登録日時
- 2021/08/14 00:30
- 更新日時
- 2021/08/24 15:47
- 管理番号
- 0000002036
- 質問
-
解決
松尾芭蕉が晩年に伊賀で詠んだ句「さとふりて かきのきもたぬ いえもなし」について。
芭蕉自身がどのような文字で詠んだのかを知りたい。
見た本では里や柿の木、家が漢字になっていたが、芭蕉自身は漢字は使わなかったのではないかと考えている。
- 回答
-
松尾芭蕉∥[著] 雲英末雄∥訳注. 芭蕉全句集. 角川学芸出版, 2010.11【911.3/マツオ】:p.394;
に掲載されている句は
「里ふりて柿の木もたぬ家もなし」
底本は『蕉翁句集』となっており、凡例に底本からの漢字と仮名の書き換えはないとの記述があることから、初刊時からこの表記であったとみてよいと考えられる。
- 回答プロセス
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1.自館OPACで松尾芭蕉を検索。
すべての句が載っていそうな本を見る。
山本健吉∥[著]. 芭蕉全発句. 講談社, 2012.2【911.3/マツオ】:p.690;
「里ふりて柿の木もたぬ家もなし」
松尾芭蕉∥[著] 雲英末雄∥訳注. 芭蕉全句集. 角川学芸出版, 2010.11【911.3/マツオ】:p.394;
「里ふりて柿の木もたぬ家もなし」
この2冊から、該当句は元禄7年に詠まれた『蕉翁句集』掲載の句とわかる。
なお、『芭蕉全句集』の凡例に、「基本的に表記は底本に従い、漢字と仮名の当て換えなどはしなかった」とあるので、この表記は底本通りとみてよさそうだ。
2.自館OPACで『蕉翁句集』を検索→ヒットせず。
3.NDLサーチで『蕉翁句集』を検索→
今 栄蔵「原形復元「蕉翁句集草稿」全文翻刻」.中央大学文学部紀要 通号 134 1990.02
富山奏「「蕉翁句集草稿」について-続論-」国語国文 / 京都大学文学部国語学国文学研究室 編 第30巻8号
これらの論文がよさそうだったが、オープンアクセスではない。
- 事前調査事項
- NDC
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- 詩歌 (911 9版)
- 参考資料
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- 山本健吉∥[著]. 芭蕉全発句. 講談社, 2012.2【911.3/マツオ】:p.690
- 松尾芭蕉∥[著] 雲英末雄∥訳注. 芭蕉全句集. 角川学芸出版, 2010.11【911.3/マツオ】:p.394
- キーワード
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- 松尾芭蕉蕉翁句集
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000303171