レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2021年2月24日
- 登録日時
- 2021/05/01 14:11
- 更新日時
- 2021/05/04 12:18
- 管理番号
- 地-210001
- 質問
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解決
横浜市金沢区瀬戸に所在する 金龍禅院にあったと言われた『九覧亭』について建立時期、関連書籍等を知りたい。
- 回答
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下記資料を紹介した。
・『金沢文庫特別展図録 禅宗の古刹 金龍院』 神奈川県立金沢文庫 2002
「四 金沢八景と九覧亭」(p.39~56)の中に、「1 九覧亭の沿革」(p.39~40)が立項されている。
p.39に「金龍院の裏山に「九覧亭」と称する常設の展望台が設置され、旅人を饗応するようになったのはその頃(江戸時代後期、化政文化の時期)かと思われる。」と記載されている。
また、「誰がこの展望台を九覧亭と命名したかは不明であるが、」とも記載され、『江戸名所図会』や『昇天山九覧亭之記』における九覧亭の記述も紹介されている。
p.54に「昇天山九覧亭之記」石碑現状」と「昇天山九覧亭之記 版木[大正時代]」の写真が掲載されている。
・『かねさは物語』 関靖著 国書刊行会 1984
上記資料は、横浜土地新報社昭和13年刊の復刻版である。
「第一編 名所の巻」の中の「金澤八景」に「(七)八景の眺望臺」「(2)九覧亭」が立項されている(p.148~151)。
p.148では、九覧亭の創立について「之に関する文献がないので、はつきりしたことは分らないが」と記載されているものの、「昇天山九覧亭之記」などを用いて創立の時期を論考している。
なお、上記資料については、図書館向けデジタル化資料送信サービスを利用して閲覧することができる。
『かねさは物語 : 金沢八景の歴史と伝説』 関靖 国書刊行会 1984 90~91コマ
・『日本名勝地誌 第2編 5版』 野崎左文著 博文館 1896
「武蔵国」の中の「○久良岐郡」の中に「金澤八景」が立項されている(p.559~560)。p.560に「其の(金龍院)境内に九覧亭あり(以下略)」と、5行に渡って記載がある。
なお、上記資料については、図書館向けデジタル化資料送信サービスを利用して閲覧することができる。
・『日本名勝地誌. 第2編 東海道之部 上』 博文館 明26(1893)-34(1901) 296~297コマ
・『図説かなざわの歴史』 金沢区制五十周年記念事業実行委員会 2001
「近世」の中の「Ⅱ金沢八景の村々の変容」」に「4「八景一覧地」金龍院九覧亭」が立項されている(p.170~173)。
「金沢八景図」(歌川広重、金龍院版 横浜市歴史博物館蔵)と共に、九覧亭が紹介されている。
・『江戸庶民の信仰と行楽』 池上真由美著 同成社 2002
「第三章 江戸庶民の近郊行楽地」の中の「第三節 金沢八景遊覧」に「九覧亭の“箱庭的”世界」が立項されている(p.128~131)
・前田元重「武州金沢 金龍禅院の刊行物」(『三浦古文化』第37号 p.17~50 三浦古文化研究会 1985に所収。)
p.47~48「昇天山九覧亭之記」について、解説文と釈文が掲載されている。また、「20-1 昇天山九覧亭之記」、「20-2 昇天山九覧亭之記 版木」が口絵に掲載されている。
なお、参考までに『三浦古文化』第37号は「金龍禅院特集号」。
・『神奈川新聞』1970年8月23日 10面(横浜西) 神奈川新聞社
「残された自然 16 金沢・九覧亭 訪れる人なく夏草茂る」の記事が掲載されている。写真1枚と共に、「九覧亭」が紹介されている。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 関東地方 (213 10版)
- 参考資料
- キーワード
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- 金龍禅院
- 九覧亭
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000297764