レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2019年10月30日
- 登録日時
- 2020/01/28 13:57
- 更新日時
- 2020/03/26 09:52
- 管理番号
- 相-190018
- 質問
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解決
キリスト教における楽園(あるいはエデンの園)、神の国、天国の三つの違いを比較している資料はないか
- 回答
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次の文献、情報を紹介しました。
・『キリスト教神学用語辞典』ドナルド・K・マッキム著 日本キリスト教団出版局 2002
p.52「エデンの園 Eden, Garden of」の項に「最初の人間として描かれているアダムとエバの創造の舞台およびその周辺」とあります。p.77「神の国 God, kingdom of」に「神の主権的統治と支配」「完全な神の支配は将来のことであるが、イエス自身において既に実現してもいる」とあります。p.310「天 heaven」に「地を超えた、神のいる場所。キリスト教神学では、イエス・キリストにおける救いを受ける人々の、将来の永遠の住まいである」とあります。p.422「楽園 paradise」に「エデンの園の呼び名であり(中略)キリスト教神学では、天国(heaven)と同義語」とあります。
・『新カトリック大事典 第1巻,第3巻』学校法人上智学院新カトリック大事典編纂委員会編 研究社 1996,2002
第1巻のp.810「エデンの園」に「神が人祖アダムとエバのために設けた園」とあります。p.1227~1229「神の国」に「いわゆる「神の国」は単なる空間的表象ではなく、本質的に神の支配を表し、静的状態でなく現在にも未来にも支配する神の働きをいう」とあります。第3巻のp.1190~1192「天国」に「天上にあるとされる神の住む世界。また、比喩的に至福の状態、理想郷を指す」とあります。
・『天国と地獄』神原正明著 講談社 2000
p.5~14「プロローグ―ミレニアムの恐怖」のp.12~13「ありえないトポス=天国」に「天国と楽園はどうちがうのだろうか」「厳密に区別すると、楽園は天国を物理的にたとえたものと考えられるだろう。つまり本来、天国は状態であって、場所ではないのだ。天国は形而上的に、聖人や天使が神の存在を黙想して生きているだけのところだ」等の記述があります。
・渋谷治「「神の国」と「天の国」と「天国」との比較」『カトリック神学』(13) p.62-92 1968
「神の国」「天国」「来るべき時代」「エデンの楽園」「神の国」等の言葉が持つ意味について論じています。こちらの論文は上智大学学術情報リポジトリでインターネット公開されています。
(http://digital-archives.sophia.ac.jp/repository/view/repository/00000008884)
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
-
- キリスト教 (190 10版)
- 参考資料
- キーワード
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- キリスト教
- 天国
- 楽園
- 神の国
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000273072