レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2019年12月28日
- 登録日時
- 2020/01/07 17:43
- 更新日時
- 2020/01/10 15:59
- 管理番号
- 県立長野-19-080
- 質問
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未解決
長野市の善光寺周辺で「〇」に「き」の屋号を持つ旅館を知りたい。大正期までは営業していたはず。
- 回答
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屋号から旅館を調べる具体的な手立てがないため、善光寺周辺の区誌を調べたが、確認できなかった。また、明治以降の善光寺周辺の地図(「長野町勉強家一覧」「開明長埜町新図」)に収録されている広告等に屋号付きで旅館が収録されていたが、問い合わせの屋号を持つ旅館は確認できなかった。ただし、大門町周辺の大きな旅館に限られ、すべての旅館を確認できたわけではない。
「開明長埜町新図」は、『善光寺繁昌記』 長尾無墨著 小林計一郎訳 光竜堂 2008 【N212/437】p.6-7に所収されている。
この中には、旅館ではないが、「キ⏋」の屋号を持つ「古服屋 金三郎」 があった。
「長野町勉強家一覧」は、『善光寺門前町百年の歩み 長野市元善町誌』 元善町誌編集委員会 元善町 1980 【N212/161】 の「明治の頃」の最初に他の絵図とともに所収されている。
この中に「〇」に「き」の屋号を持つ、寿司屋「金時屋宮嵜兵作」があった。
また、「部首のひとがしら」に「き」の屋号を持つ、砂糖 ロウソク 伽羅油紙類を扱う「廣木屋喜平」があった。
さらに、『長野商工案内』 長谷部耕太郎 1908 【N670/41】のうち、「商工人名録」に旅館の部があり、地域別に旅館名と代表者名があったが、屋号を収録していないため、当該旅館が掲載されているかは判断できなかった。
- 回答プロセス
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1. 善光寺周辺の区誌、旧町名を冠した史誌を調査する。また、これらの資料に収録されている江戸時代後半から昭和初期までの地図も確認していく。地図を収録している書籍がいくつかあった。
2. 1で発見した地図類のうち、所蔵している原図を確認する。また、郷土分類212(長野市周辺)の書架で同じ時期の地図を見ていく。商業施設の名称まで記載されているものは確認できなかった。
3. 旅館が記載されている資料として、『諸国道中商人鑑 中山道善光寺之部』を見る。善光寺宿及びその前後も確認したが、当該旅館は確認できなかった。
4. 商工会議所名簿のようなものに記載されている可能性があるため、『長野商工案内』を見る。屋号の収録がない資料のため、当該旅館かどうかはわからなかった。
<調査済み資料>
・『県町区百二十年記念誌』 県町区百二十年記念誌実行委員会 2010 【N212/455】
・『諸国道中商人鑑 中山道善光寺之部』 郷土出版社1989 (文政十年 星運堂版の復刻) 【N672/17】
・『今昔の長野』 小林光井 西沢書店 1917 【N212/56】
・『善光寺繁昌記』 長尾無墨著 小林計一郎訳 光竜堂 2008 【N212/437】
・『長野土産』 小宮山信人著 [明治年間] 【N212/39】
・『善光寺道引』 朝日善次郎著・刊 1908 【N290/57】
・『商工名鑑 長野県及名古屋市』 中尾矩市著 名古屋商工社 1911【N670/42】
・『善光寺と長野の歴史』 小林計一郎著 光風舎 2003 【N212/68a】
・『長野市中流商店銀行旅館建築構造写真帖』 信濃図書刊行会 1927 【N673/2】
・『善光寺大門町温故知新物語』 大門町編・刊 2015 【215.2/ダイ】
・『長野市権堂町史』 権堂町史編集委員会 権堂町 1993 【N212/273】
・『長門町百周年記念誌』 長崎唯夫編・刊 1991 【N212/274】
・『西長野百年誌』 西長野百年誌編さん委員会編 西長野町百周年記念事業実行委員会1982 【N212/195】
・『善光寺門前町百年の歩み 長野市元善町誌』 元善町誌編集委員会 元善町 1980 【N212/161】
・『長野県史 近世史料編 第7巻(3)北信地方』 長野県史刊行会 長野県 1982【N209/11/7-3】
・『信毎年鑑 大正13年』 信濃毎日新聞社編・刊 【N059/2/’24】
・『信毎年鑑 大正15年』 信濃毎日新聞社編・刊 1926 【N059/2/’26】
- 事前調査事項
- NDC
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- 中部地方 (215 8版)
- 商業 (670 8版)
- 商業史.事情 (672 8版)
- 参考資料
- キーワード
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- 旅館
- 屋号
- 古地図
- 道中鑑
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000272324