レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2019/02/28
- 登録日時
- 2019/03/20 00:30
- 更新日時
- 2019/04/06 00:30
- 管理番号
- 6001037155
- 質問
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解決
昭和50年代に、道頓堀にあった劇場、中座の建物の様子や図面などはないか。
- 回答
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確認した資料は以下のとおりです。
『松竹百十年史』([松竹/[編] 松竹 東京 2006.2)
「松竹年表 明治10年~平成17年」によりますと、
p.761 昭和20年 3月 国際劇場、明治座、及び大阪文楽座をはじめ道頓堀各座、空襲で焼失
p.763 昭和23年 1月 中座復興
p.770 昭和31年 9月 中座改築開場
p.793 昭和61年 11月 中座新装開場
とあります。
昭和50年代は、昭和31年の改築から昭和61年の新装開場までの期間に含まれますので、この時期に使用された建物が昭和50年代のものということになるものと思われます。
p.153の昭和31年の項目には道頓堀中座の新装開場について書かれていますが、「昔ながらの破風作りに、八年ぶりに梵天をいただいた櫓もあげられ」とあります。
『松竹百年史 本史』(松竹 1996.11)
p.290に昭和31年の中座改築についての記述があります。
「5月は新喜劇で、その打ち上げと同時に改築に着手し、6、7、8の3ヵ月を要して9月10日に松竹新喜劇で開場した。戦災後の仮建築とちがい、昔乍らの破風作りに、8年ぶりの梵天をいただいた櫓が高々とあげられ、道頓堀が明るくなり、この新装開場は浪花っ子の郷愁を充たして十分だった」
『〔道頓堀中座公演プログラム〕 [1956-1984]』([道頓堀中座宣伝部/編] 松竹株式会社事業部 1956-1984)
昭和31年の「松竹新喜劇 新装記念公演」のプログラムが収録されています。
p.16には「中座客席表」があり、客席の配置が図面で掲載されています。上部に「舞台」、また客席中には「花道」が描かれていますが、サイズに関する記載はありません。ただ、客席の配置図から舞台幅に何席の客席があったかなどは読み取ることができます。
客席配置図を数えたところ全部で1050席あり、下記記載の1948年再建当時の客席数と一致しているように思われます。
『設計製図資料 5 オーディトリアムの舞台計画』(日本建築学会/編集 彰国社 1970)
p.27に「主要劇場舞台設備一覧表」があり、そこに昭和23(1948)年再建時の中座が掲載されており、舞台幅を含め、舞台設備についての記載があります。
昭和31年改築前の情報ということにはなりますが、ご参考までに転記いたします。
設立年:1948再建
性格:歌舞伎、現代演劇
客席数:1050
舞台面積:320平方メートル
プロセニアム幅:14.5メートル
プロセニアム高:4.8メートル
すのこ高さ:9メートル
奈落高さ:-3.0メートル
回転舞台:径11メートル
昇降舞台:2.7メートル×9メートル
つり物:40本
備考:本花道1.2メートル×18メートル スッポン付
〔事例作成日:2019年2月28日〕
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 演劇 (770 10版)
- 参考資料
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- 松竹百十年史 [松竹∥編] 松竹 2006.2
- 松竹百年史 本史 松竹 1996.11
- 〔道頓堀中座公演プログラム〕 [1956-1984] [道頓堀中座宣伝部∥編] 松竹株式会社事業部 1956-1984
- 設計製図資料 5 日本建築学会∥編集 彰国社 1970
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 大阪
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000253291