レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 登録日時
- 2018/03/24 12:14
- 更新日時
- 2018/03/24 12:14
- 管理番号
- 福島地域0271
- 質問
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●『本土航空作戦記録』(http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/8815530の65コマ目)によると、棚倉に陸軍の秘匿飛行場が設定されたようなのですが、これに関する文献(自治体史等)を教えてください。
- 回答
-
お問い合わせのありました「棚倉の陸軍秘匿飛行場」について当館資料を調査しましたので回答いたします。
1.棚倉町における飛行場建設に関する記録
下記文献を調査しましたが、飛行場建設に関する記録は見つかりませんでした。
・『棚倉町史 第1巻 通史編』棚倉町教育委員会/編 棚倉町 1982
p896-1011「第4章 戦時下の棚倉町」
・『棚倉町史 第5巻 近代・現代資料編』棚倉町教育委員会/編 棚倉町 1979
p490-573「第4章第2節 一五年戦争化の町民生活」
・『福島県史 第5巻 通史編5』福島県 1971
太平洋戦争に関する箇所
・『ふくしま戦争と人間 7 痛恨編』福島民友新聞社・刊 1982
p87-254「“空襲下” 郷土を守って」
・『図説 戦時下の福島』福島県立博物館/編・刊 1996
・『戦争を語り継ぐふくしま』「戦争を語り継ぐ ふくしま」出版委員会/編・刊 2005
・『本土防空作戦』防衛庁防衛研修所戦史室/編 朝雲新聞社 1968
・『陸軍航空作戦基盤の建設運用』防衛庁防衛研修所戦史部/著 1979
・『陸軍航空の軍備と運用 3 大東亜戦争終戦まで』防衛庁防衛研修所戦史室/編 朝雲新聞社 1976
・『日本防空史』浄法寺朝美/著 原書房 1981
2.同時期に県内で建設された陸軍秘匿飛行場に関する記録
棚倉付近で同時期に建設された飛行場を調査したところ、石川町の「沢田飛行場」が見つかりました。関連資料は下記の通りです。
*(1)『郷土の歴史 続ふるさとの今・昔』石川町沢田地区公民館「ふるさと自慢講座」/編・刊 2001
p3-21「使用されなかった軍用沢田飛行場」
飛行場建設部隊の兵隊であった山田庚作氏の証言が掲載されており、工事の経緯の中に「沢田村棚倉飛行場」の名前があります。なお注釈に「『沢田村棚倉飛行場』となぜ呼んだか不明だが、旧石川中学校の舘野先生の日記にも軍事棚倉飛行場という記述がある」との記載があります。
*(2)『石川町史 第二巻 通史編2』福島県石川町町史編纂委員会/編 福島県石川町 2013
p209「沢田飛行場の建設」
軍用機用の秘密飛行場の建設が昭和20年3月より着工され、軍人のほか地元の小中学生が動員されたとの記述があります。
*(3)『ビジュアル石川町の歴史 石川町史 別巻』石川町町史編纂委員会/編 石川町 2000
p190-191「沢田飛行場建設と幻の原爆研究」
陸軍が昭和20年3月ごろから建設を始めた飛行場に関する記述があります。
(4)『風雪の青春』私立石川中学校第41回卒業生/編著・刊 1993
第二部「空襲下の勤労動員と終戦」
飛行場建設に関する体験談が多数掲載されています。
*(5)『郷土誌さわだ』大瀧弘海/著 大滝晴弘 1970
p64「沢田中学校」
太平洋戦争中飛行場として建設された跡の上の原の地に校舎が設定されたとの記述があります。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
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・『本土航空作戦記録』
・工藤洋三『米軍の写真偵察と日本空襲』自費出版、2011年
- NDC
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000233101