レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2017年10月01日
- 登録日時
- 2018/01/18 16:14
- 更新日時
- 2018/01/18 16:14
- 管理番号
- 市川20171001-04
- 質問
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解決
大田南畝「夷歌連中双六」を探している。できれば解説も読みたい。大田南畝全集に所収されているか。
- 回答
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『大田南畝全集』別巻(岩波書店 2000)の索引を引いてみるが該当なし。国立国会図書館に所蔵なし。『国書総目録』に該当なし。
インターネットで検索してみると、大学プレスセンターのサイトに「大妻女子大学所蔵の江戸・明治文学関係の希少コレクション」として紹介され、図版も掲載されている。
狂歌を集めて双六仕立てにした60×80cmの大きな刷り物と判明。
同大だけに存在が確認されているとのことで、読みは「えびすうたれんちゅうすごろく」とある。
2010年にサントリー美術館で開催された「歌麿・写楽の仕掛け人 その名は蔦屋重三郎」展に展示されたとのこと(https://www.u-presscenter.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=2182 2017.10.03確認)。
蔦屋重三郎をキーワードに再調査。
『蔦屋重三郎の仕事』別冊太陽(平凡社 1995)p.22-29に解説と全体図が掲載されている。
蔦屋重三郎は天明3(1783)年、もともと親交のあった大田南畝が『万載狂歌集』を出し狂歌が江戸で爆発的な流行現象を起こすと狂歌界に参入し、天明狂歌の隆盛に大きな役割を果たした。
「夷歌連中双六」は、天明5(1785)年に、新春を祝う歌を集めて新年に発行する「歳旦集」として縁起物である双六の体裁で大田南畝が編纂し、喜多川歌麿が絵を画き、蔦屋重三郎が発行したものであることがわかる。
『蔦屋重三郎』(鈴木俊幸/著 平凡社 2012)にも「夷歌連中双六」についての記述あり。
『探訪・蔦屋重三郎』(倉本初夫/著 れんが書房新社 1997)には、直接の言及はないが、巻末の文献書目に掲載されていた論文「狂歌界の動向と蔦屋重三郎」(鈴木俊幸/著 『江戸文学』通巻6号 ぺりかん社 1991所収 千葉県立東部図書館蔵)に狂歌界で彼の果たした役割の大きさや、「夷歌連中双六」についての記述があった。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 詩歌 (911 8版)
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 所蔵調査 所蔵機関調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000228714