レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2017/02/10
- 登録日時
- 2017/03/29 00:30
- 更新日時
- 2017/03/29 00:30
- 管理番号
- 6001022441
- 質問
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解決
河内音頭の歌亀節について知りたい。
- 回答
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以下の資料に掲載がありました。
・『河内の音頭いまむかし』(村井市郎/著 八尾市役所市長公室広報課 1994.8)
p.18 「本来の河内音頭(歌亀節、亀一流)」
「この同じ節の単調な繰り返しを打破して、節使いに変化を持たせて、飽きられない音頭の取り口を開発したのが、明治初年の頃のことですが、北河内は茨田郡の野口村(現在の門真市野里町)にいた、通称歌亀(本名は中脇久七氏)という音頭取りであります。それは、交野節のメロディーを基礎としながらも、七七○七五/七五△の定型にこだわらずに、どんなひどい字余りや何行にもわたる句余りがあっても、うまく交野節を基本とした節調に、早口など使って乗せて読み込むという方法であります。また、一節が上の句と下の句に切れるという原則をも、変化をつけるために時には無視して、上と下とに切れないような唄い方も用いたりし、特に座敷音頭などでは、義太夫節なども加味したりしたようであります。」
・『大阪府の民謡』(大阪府教育委員会事務局文化財保護課/編集 大阪府教育委員会 1989.3)
p.13 「大阪府の民謡の特性(一)」
「とはいうものの、七七調や七五調連続の<口説>形式の枠の中では、歌詞は字余りが終始生じるため、適宜うたい変えねばならなかった。これが不満な北河内の音頭取りの歌亀(一八四五~一九一五)は、地元の盆踊り歌『交野節』の定形をくずして、浄瑠璃台本や落語のネタをほとんどのそのままにうたう『歌亀節」を創作したほどの凝りようであった。』
・『大阪の民謡』(右田伊佐雄/著 柳原書店 1978.10)
p.184-186 「北河内の音頭」
「『交野節』と『歌亀節』は冒頭部分を聴くだけではほとんど変わらず、厳に北河内でも混同している人が多いが、途中から定型を自由自在にくずしてゆくのが『歌亀節』である。旧大和田村大字野口(現門真市野里町)の歌亀(本名中脇久七。弘化二~大正四)が、幕末から明治初期にかけて創案し、極端な字余りやセリフもこなせるようにした。…」
・『岩波講座日本文学史 第16巻』(岩波書店 1997.1)
p.284 「歌亀節という名称は現在の門真市近辺に住んでいた音頭取り、通称「歌亀」(本名、中脇久七)の名前から取られている。しかしこの会派では歌亀節とは呼ばず、「亀一流」という名称を使っていた。「亀一流の交野節」が正式名称であった。」
[事例作成日:平成29年2月28日]
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 大阪
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000213433