レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2015年10月16日
- 登録日時
- 2016/12/18 10:52
- 更新日時
- 2016/12/18 11:07
- 管理番号
- r168
- 質問
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解決
708年に鋳造された「和同開珎」に関する資料が知りたい。特に、和同開珎の通貨価値を現代日本の通貨価値(円)に置き換えているものを探している。
- 回答
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和同開珎に関して、現在の通貨価値(円)に置き換えて表現している資料は確認できませんでした。
参考にした資料は以下の通りです。
1 和同開珎の価値を表現している資料
・『貨幣誕生 和同開珎の時代とくらし 企画展和同開珎発行1300年』(日本銀行金融研究所貨幣博物館 2007)
和同開珎についてまとめられた資料です。p.13にコラム「お金の使い方① お米一升はいくらで買える?」があります。
・『和同開珎 古代貨幣事情をさぐる』(藤井一二/著 中央公論社 1991)
p.89-93「一文の価値」の項に、和同開珎時代の貨幣価値についての記述と表があります。
・『日本貨幣物語』(久光重平/著 毎日新聞社 1976)
p.20-23「第一章 貨幣の誕生」に「和同開珎ここに誕生」「チンポウ論争」「ぜに奨励の施策」の項があります。
「ぜに奨励の施策」には、一般の人々が貨幣の正しい認識と評価を持つために政府が実施した施策を9点挙げています。その中には「銭の法定価値の決定」「銭が官吏に支給されるようになった」等、当時の物品や給料での価値が分かります。
また、p.24に「一 和同開珎」の項があります。
・『貨幣の文化史』(瀬戸浩平/著 春秋社 1957)
p.18-26「和同開珎とその背景」に、以下の通り物価に関する記述が確認できます(p.22)。
「和銅四年五月、「穀六升を以て銭一文に充つ」と続日本紀に出ている。ただし、当時の一升はいまの京升にして四・〇五合であったから、銅銭一文でいまの二升四合あまりが変えたわけである。」
・『古錢入門百科 コイン収集の手引』(万国貨幣研究会/編 学習図書新社 1959)
p.25-30「和同開珎の話」に、以下の記述が確認できます(p.25)。
「和銅四年の記録によると「穀六升を以って銭一文に換う」とあり、つまり今の升で三升五合変えたわけです。」
・『日本の貨幣の歴史』(滝沢武雄/著 吉川弘文館 1996)
p.8-26「和同開珎」の項に、和同の価値変動についての記述が確認できます(p.15)。
2 和同開珎の記述を確認した資料
・『日本古代貨幣の創出 無文銀銭・富本銭・和同銭』(今村啓爾/〔著〕 講談社 2015)
p.114-151「和同開珎の真相」の項があります。
・『古銭 その鑑賞と収集』(瀬戸浩平/著 読売新聞社 1966)
p.15-21「制作者は帰化人か」に和同開珎についての記述があります。
・『古銭と紙幣 無文銀銭から現行貨幣まで,収集と鑑賞 改訂新版』(矢部倉吉/著 金園社 2004)
p.35「第二章 古銭―生い立ちと歴史」に「二 日本貨幣の生立ち」「富本銭と和同開珎」の項があり、古和同銀銭、古和同銅銭、和同開珎の写真が多数掲載されています。
・『日本の貨幣 貨幣が語る時代と生活』(桑島和夫/編 栃木新聞社 1984)
p.15「第二編 和同開珎から江戸幕府までの通貨」「第一章 和同開珎の銀銭・銅銭」の項があります。
・『国史大辞典 14 や‐わ』(国史大辞典編集委員会/編 吉川弘文館 1993)
p.931-932「わどうかいちん 和同開珎」の項があります。
・『日本史大事典 第6巻 へ~わ』(平凡社 1994)
p.1337-1338「わどうかいちん 和同開珎」の項があります。
・『図録・日本の貨幣 1.原始・古代・中世』(日本銀行調査局/編 東洋経済新報社 1974)
p.90に図版解説として「和同開珎」の項があります。
p.170-174「第二節 公鋳貨幣の種類」「一 和同開珎」の項があります。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 貨幣.通貨 (337)
- 参考資料
- キーワード
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- 和同開珎
- 通貨
- 貨幣
- 価値
- 金銭
- 古銭
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000203511