レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2015/07/10
- 登録日時
- 2015/12/05 00:30
- 更新日時
- 2015/12/05 00:30
- 管理番号
- 6001009918
- 質問
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解決
滋賀県の奥津嶋神社の祭神である奥津嶋比売命は、スサノオやアマテラスとはどのような関係があるのかについて知りたい。
- 回答
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次の資料に説明がありました。
●『日本神名辞典』(神社新報社 1994.7)
p115に「奥津嶋比売命(おきつしまひめのみこと)」は「多紀理毘売命(たきりびめのみこと)」を見よとあります。また、「奥津嶋神(おきつしまのかみ)」として、「近江の式内社奥津嶋神社(元県社)の祭神で、奥津嶋姫命(宗像三女神の多紀理毘売命)をいふ」と記載があります。
そこで、「多紀理毘売命(たきりびめのみこと)」の項目を確認しますと、次のような記載がありました。
p232-233「またの名を奥津嶋比売命。田心姫・田心姫命・田霧姫命(紀)。紀理は霧の意で霧の神格化。天照大御神と須佐之男命の天安河での誓約の時、須佐之男命の剣から生まれた三女神の第一子。(中略)大国主神の妻となり、阿遅[金偏に且]高日子根神、高比売命を生む。」
●『日本古代神祇事典』(吉田和典/編・著 中日出版社 2000.3)
p189「おきつしまひめのみこと(奥津嶋比売命)」の項目に、「天照大神と建速須佐之男命は、天の安河を中にして対峙して、宣誓をして御子神を出現させられた。天照大神が建速須佐之男命の十拳剱を三つに折って、天の真名井に投げ入れられると、多紀理毘売命(別名、奥津嶋比売命)・市寸嶋比売命(別名、狭依毘売命)・多岐都比売命の三女神が出現された。」とあります。
また、宗像三女神については、次のような資料に記載がありました。
●『社寺縁起伝説辞典』(志村有弘/編 戎光祥出版 2009.12)
p459「宗像三女神 むなかたさんめがみ」の項目に、「『古事記』では天照大神が十拳剣を三つに折って生んだとされ、『日本書紀』では天照大神と素盞嗚尊の誓約により生まれたとされる。」とあります。
●『日本の神々を知る:神さま44柱からみる日本の神道』(真野隆也/著 カンゼン 2014.2)
p58「宗像三女神 むなかたさんじょしん」の項目に、「記紀によれば、三女神は天照大神と須佐之男の誓約(呪術)、いわば神生み合戦の際に誕生したとされる神々である(中略)。このとき八柱の神々が誕生したが、天照が生み出した三柱の女神が宗像三女神である。その名前は多紀理毘売命(田心姫、奥津島比売命)、市寸島比売命(市杵嶋姫、狭依毘売)、多岐都比売命(湍津姫)である。」とあります。
[事例作成日:2015年7月10日]
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 神社.神職 (175 8版)
- 参考資料
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- 日本神名辞典 神社新報社 1994.7 (115,232-233)
- 日本古代神祇事典 吉田/和典∥編・著 中日出版社 2000.3 (189)
- 社寺縁起伝説辞典 志村/有弘∥編 戎光祥出版 2009.12 (459)
- 日本の神々を知る 真野/隆也‖著 カンゼン 2014.2 (58)
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 書誌事項調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000185137