レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2013年05月22日
- 登録日時
- 2015/02/27 12:10
- 更新日時
- 2015/02/27 12:10
- 管理番号
- r152
- 質問
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解決
戊辰戦争(慶応4年(1864)~明治2年(1869))に使われた大砲について調べている。四斤山砲(よんきんさんぽう)ではない大砲について、写真が掲載された資料が知りたい。
- 回答
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幕末期頃までに日本で使用された大砲について、写真等が掲載されている資料を以下にご紹介します。
・『武器と防具 幕末編』(幕末軍事史研究会/著 新紀元社 2008)
p.79-99「第三章 火砲」には、洋式砲の図、名称や使用藩などが記載されています。
・『日本の軍装 1841~1929 改訂版』(中西立太/著 大日本絵画 2006)
p.26-29「幕末6 幕末~維新の兵器、火砲」で、佐賀藩製造の「アームストロング砲」、幕府軍使用の「6ポンド砲(フランス製)」の操作方法が記載されています。
・『日本軍事史』(高橋典幸/〔ほか〕著 吉川弘文館 2006)
p.232-259「近世3 欧米列強の接近と軍事改革 一八四〇-五〇年代」の中で、p.234に天保期の「高島流大砲図」、p.256にオランダ商社の「40ポンドアームストロング砲図」が掲載されています。
・『歴史のなかの鉄炮伝来 種子島から戊辰戦争まで』(人間文化研究機構国立歴史民俗博物館/編、発行 2006)
「第三部 幕末の動乱と軍事技術の革新」の「海防の教化と西洋炮術の導入」(p.104-114)の中に、「カノン模型」等の大砲の写真が掲載されています(p.108)。
また、「四斤山砲と戊辰戦争」(p.154-158)の中に、「「1インチガトリング砲図面」と「弾薬台車写真」」等の図が掲載されています。
・『砲術家の生活 新装版』(安斎実/著 雄山閣出版 1989)
戊辰戦争中に使用した大砲については、明確な記述を確認できませんでした。ただし、p.193-243「大塩平八郎の乱における鉄砲戦」のp.209-213に、鉄筒や木砲などの図が記載されています。
また、こちらの資料には、以下の2件の文献資料の影印が掲載されており、大砲や武器の図が確認できます。
①『遠西武器図略』(嘉永6年(1850)刊行)(p.264-296)
オーフルストラーテンの『砲術の手引書』の図解篇および付図のみを刊行したものとのことです。
大砲や銃の図が記載されています。
②『西洋兵学訓蒙』(安政4年(1857)刊行)(p.298-324)
カルタの形態で、取札に武器の図が、読札に武器の名称が書かれています。
・『安齋實大炮術関係資料目録及び所荘吉「青圃文庫」コレクション(国立歴史民俗博物館資料目録 5)』(人間文化研究機構国立歴史民俗博物館 2007)
図版のp.4に「天保十四年紅毛六月持渡大筒図」、p.8に「ガトリング砲図面」が掲載されています。目録資料のため、使用方法等の記述はありませんでした。
・『武器と防具 日本編』(戸田藤成/著 新紀元社 1994)
p.159-186「第6章 撃つ」に、歴史上日本で使われた火器について記述があります。
大砲については、p.182-183「和製大砲」に、江戸時代に使用されたという記述がありますが、戊辰戦争での使用については確認できませんでした。
以下の栃木県関係の戊辰戦争の資料には、四斤山砲以外の大砲について、記述は確認できませんでした。
・『大関増裕 動乱の幕末となぞの死』(栃木県立博物館/編 栃木県立博物館 2004)
・石川明範/著「幕末における四斤山砲の国産化と関係する現存資料」(『栃木県立博物館研究紀要-人文- 第17号(2000)』p.84(11)-78(17)所収)
・『写真集戊辰戦争日光山麓の戦い』(今市市歴史民俗資料館/編 今市市歴史民俗資料館 1988)
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本史 (210)
- 参考資料
- キーワード
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- 戊辰戦争
- 幕末
- 大砲
- 武器
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介 書誌的事項調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000168332