レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2014年10月02日
- 登録日時
- 2015/02/26 12:57
- 更新日時
- 2015/04/07 11:41
- 管理番号
- 2015.3-01
- 質問
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解決
「四十八茶百鼠(しじゅうはっちゃひゃくねず)」とは何か?江戸時代の染色に関する言葉らしい。
- 回答
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『色の用語事典 : 写真・イラストでよくわかる』p.218
江戸時代にさまざまな茶色や灰色が大流行したことを表わす言葉であり、四十八や百は実際の数ではなく多いことを意味している。江戸時代は火事が多かったので「灰」は縁起が悪かったため「鼠色」という言い方が多かったようであると書かれている。
『日本の色辞典』p.238
庶民の華美、贅沢を禁じた幕府の奢侈(しゃし)禁止令に対して人々が茶や黒、鼠系統の地味な色合いにさまざまな変化をつけて、それぞれの色に、当時人気の歌舞伎役者や風月山水などの名前をとってつけ楽しんだと書かれている。当時刊行された文献などから拾った茶色系統、鼠色系統の色名も記されている。
『色彩の宇宙誌 : 色彩の文化史』p.180-188
江戸中期から末期に流行した茶系統・鼠色系統の色の代表的なものについて色名と特徴を示した表が載っている。
『自然の色と染め : 天然染料による新しい染色の手引き』p.126-131
江戸時代の伝統色名に多い茶色系統や鼠色系統について、「四十八茶に百鼠」といわれるとして、それぞれの色調の相互関係を図上に示している。
『日本の伝統色彩』p.200-203
江戸時代の茶系と鼠系の色の流行について書かれた〈附説〉の中で、「四十八茶、百鼠」の呼び名も出ている。それぞれの色名については色票や該当する英色名も載っている。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- デザイン.装飾美術 (757)
- 染色加工.染色業 (587)
- 参考資料
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長谷井 康子/著 , 長谷井‖康子. 色の用語事典 : 写真・イラストでよくわかる. 新星出版社, 2006.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I000407320-00 , ISBN 4405036780 -
吉岡幸雄 著 , 槙野修 企画・編集 , 吉岡, 幸雄, 1946- , 槙野, 修, 1948-. 日本の色辞典. 紫紅社, 2000.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002897319-00 , ISBN 4879405493 -
城一夫 著 , 城, 一夫, 1937-. 色彩の宇宙誌 : 色彩の文化史. 明現社, 1993.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002274651-00 , ISBN 4838890036 -
木村光雄 著 , 木村, 光雄, 1933-. 自然の色と染め : 天然染料による新しい染色の手引き. 木魂社, 1997.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002586518-00 , ISBN 4877460675 -
長崎盛輝 著 , 長崎, 盛輝, 1912-1995. 日本の伝統色彩. 京都書院, 1988.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001903895-00 , ISBN 4763630776
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長谷井 康子/著 , 長谷井‖康子. 色の用語事典 : 写真・イラストでよくわかる. 新星出版社, 2006.
- キーワード
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- 四十八茶百鼠
- 江戸時代
- 染色
- 色彩
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000168280