レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2012年07月24日
- 登録日時
- 2012/11/26 11:41
- 更新日時
- 2012/12/21 14:28
- 管理番号
- 中央-1-00435
- 質問
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未解決
砧(きぬた)の日本語文献における初出を知りたい。
- 回答
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国語辞典、古語辞典、語源辞典で文例を調べてみると、次の資料に文例が載っていた。
・『日本国語大辞典 第4巻 きかく-けんう』 小学館国語辞典編集部/編集 小学館 2001
p.217の「きぬた[砧・碪]」の項では、『延喜式(927)』が文例として挙げられている。
・『古語林』 林 巨樹/編 大修館書店 1997
砧の項には、『源氏物語』が挙げられている。
・『角川古語大辞典 第2巻 き-さ』 中村 幸彦/編 角川書店 1984
砧の項には、『和名抄』が挙げられている。
・『大辞林』 松村 明/編 三省堂 2006
砧の項には、松尾芭蕉の句が挙げられている。
・『新明解語源辞典』 小松 寿雄/編 三省堂 2011
砧の項には、『源氏物語』が挙げられている。
・『衣食住語源辞典』 吉田 金彦/編 東京堂出版 1996
p.98の砧の項中、語源の欄に、「キヌウタ(衣打た)、もしくはキヌイタ(衣板)が変化したもの。『和名抄』に「砧、岐沼伊太 擣衣の石なり。擣衣の杵は都知る(ツチ)」とある。」とあり。
『和名抄』とは、『和名類聚抄』のことで、平安中期の漢和辞書で、承平4(934)年頃成立した資料である。
他に、染物、織物の歴史に関する資料に出ていないかと分類753、586、587あたりの書架を見てみるが、適当な資料は見つからず。
・『図説俳句大歳時記 秋』 角川書店/編 角川書店 1973
p.227~229の砧の項中の考証欄には、『和漢朗詠集[1013年ごろ)』秋に、擣衣「八月九月正ニ長キ夜、千声万声無了ム時」とあり。『古今六帖[成立未詳。平安中期ごろ]』服飾に、衣うつ「雁鳴きて吹く風寒み唐衣君待ちがてら~」とあり。他にもたくさん作品名が出ているが、『延喜式(927年)』より古い作品は載っていなかった。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 語源.意味[語義] (812 9版)
- 衣食住の習俗 (383 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- きぬた
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000114865