レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 20120102
- 登録日時
- 2012/02/16 02:01
- 更新日時
- 2012/02/17 09:56
- 管理番号
- B2012口頭0102
- 質問
-
解決
水銀(元素記号Hg)の粘度(Viscosity)を知りたい。
- 回答
-
ご照会の事項について、以下のとおり回答します(【 】内は当館請求記号です)。
『化学辞典』【PA2-J31】「粘度」(p.1043)に、"粘性率、粘性係数ともいう"とあります。
水銀の粘度または上記の別名について記載している資料(1)-(16)、データベース(17)がありましたのでご紹介します。
(1)『化学便覧.基礎編 2』(改訂5版 丸善 2004.2 【PA2-H22】)
「表 7.13 常圧下における水銀の粘性率ηの温度θ依存性」(p.II-40)では、-38.87℃、-20℃、0~200℃(20℃ごと)、200~400℃(50℃ごと)、400~700℃(100℃ごと)における水銀の粘性率を表にまとめています。
「表 7.14 高圧下における水銀の粘性率η/mPa sの温度θと圧力p依存性」(p.II-40)では、1atmと2,000~12,000atm(2,000atmごと)における、30℃と75℃の粘性率を表にまとめています。
(2)『化学辞典』(第2版 森北出版 2009.12 【PA2-J31】)
「水銀」(pp.695-696)に、"粘性率(×10^-3 g cm^-1 s^-1) 18.5(-20 ℃)、16.8(0 ℃)、15.5(20 ℃)、13.9(50 ℃)、12.1(100 ℃)" とあります。
(3)『実験化学ガイドブック』(丸善 1996.4 【PA2-G13】)
「表3・35 代表的物質の粘性率η[Nsm^-2]」(p.195)では、水、空気、水銀、グリセリンの1気圧、0,20,50,100℃における粘性率を掲載しています。
(4)『カーク・オスマー化学大辞典』(丸善 1988.9 【PA2-E12】)
「水銀」(p.661)では、性質の項目に"20℃での粘性 1.55 mPa・s(=cP)" とあります。
(5)『新編熱物性ハンドブック』(養賢堂 2008.3 【MC141-J4】)
「B.3 流体(標準流体)(Gases and Liquids at Standard Temperature and Pressure)」(pp.42-49)では、臨界温度、双極子モーメント、粘性率、温度伝導率、プラントル数、体膨張率、蒸気圧などを表にまとめています。
水銀はpp.42-43に記載しており、標準状態(298K, 101kPa)における粘性率は1,490μPa・sとあります。
(6)『応用物理データブック』(丸善 1994.9 【MC2-E21】)
「表5.39 液体の粘度(圧力1atm)」(p.292)に、0~100℃(25℃ごと)における水銀の粘度を掲載しています。
(7)『物理定数表』(新版 朝倉書店 1978.8 【MC2-19】)
「3.2.3 液体の粘性」(p.30)に、0~100℃(10℃ごと)における水銀の粘性を掲載しています。
(8)『常用化学便覧』(誠文堂新光社 1960 【430.36-Z92】)
p.521(267コマ)に、-20~80°(10°ごと)と100°における水銀の粘度を表にまとめています。
なお、当該資料は、資料保存のためデジタル化しており、原資料はご利用になれません。「国立国会図書館のデジタル化資料」(http://dl.ndl.go.jp/)のご利用になります。著作権の処理がまだのため、館内限定公開となっています。
(9)『金属データブック』(改訂4版 丸善 2004.2 【PD2-H2】)
「1・2・8 液体金属の物性」(pp.16-17)では、粘性率の関数式、代入する値、温度の適用範囲などを掲載しています。
粘性率の関数式、水銀の代入値、温度の適用範囲はp.16に記載しています。
(10)『流体解析ハンドブック』(中村育雄 著 共立出版 1998.3 【MC75-G19】)
pp.37-39に、「付表8 液体の物性値の例(101.3 kPa、20℃)」を掲載しており、水銀の粘度は1.554 mPa・sとあります。
(11)『CRC Handbook of Chemistry and Physics』(91st ed. CRC Press 【Z63-C694】)
「Viscosity of Liquids(液体の粘度)」(pp.6-229~6-233)では、-25~100℃(25℃ごと)における液体の粘度を掲載しています。
水銀はp.6-229に記載しており、25℃は1.526 mPa s、50℃は1.402 mPa s、75℃は1.312 mPa s、100℃は1.245 mPa sとあります。
(12)『Lange's handbook of chemistry』(16th ed. McGraw-Hill 2005 【PA2-B22】)
「TABLE 2.30 Viscosity and Surface Tension of Inorganic Compounds」(pp.1.226-1.233)では、表面張力の関数式、代入する値、温度の適用範囲、粘度を掲載しています。
Hgはp.1.228に記載しており、20℃は1.552 mN・s/m^2、25℃は1.526 mN・s/m^2、50℃は1.402 mN・s/m^2とあります。
(13)『Handbook of inorganic chemicals』(McGraw-Hill c2003 【PA2-B9】)
「Mercury」はpp.559-562に記載しており、「Physical Properties」(pp.559-560)に、"viscosity 1.55 centipoise at 20℃"とあります。
(14)『Chemical properties handbook』(Carl L. Yaws McGraw-Hill c1999 【PA2-A137】)
pp.500-504に、「Table 22-2 Viscosity of Liquid - Inorganic Compounds」を掲載しています。
水銀はp.501に、25℃と1,073 Kにおける粘度を記載しています。
また、粘度の関数式、代入する数値、温度の適用範囲も記載しています。
(15) 『Landolt-Bornstein 第6版』(Springer 1950- 【530.83-L258z6】)
6th ed. II/5a pp.3-91に、「2511 Viskosität von Gasen(気体の粘度)」を掲載しています。Hgはp.32に記載しており、様々な温度における粘度を表にまとめています。
6th ed. II/5a pp.92-512に、「2512 Viskosität von Flüssigkeiten(液体の粘度)」を掲載しています。Hgはp.125に記載しており、様々な温度における粘度を表にまとめています。
(16)『International critical tables of numerical data, physics, chemistry and technology』(1st ed. Published for the National Research Council by McGraw-Hill 1926-1930 【530.83-N277i】)
v.5, p.7に、「Viscosity of Liquid Metals and Alloys(液体金属、合金の粘度)」を表にまとめています。Hgは-20℃、0℃、20℃、50~350℃(50℃ごと)の値を掲載しています。
(17)理科年表プレミアム(当館契約データベース:館内限定)
「2012:物理/化学部:水銀の粘度」では、-21.4℃、-18.1℃、0~60℃(10℃ごと)、80℃、100℃における水銀の粘度を記載しています。
「2012:物理/化学部:液体の粘度」では、0~100℃(25℃ごと)における水銀の粘度を記載しています。
データベースの最終アクセス日は、2012年1月7日です。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
-
- 金属元素とその化合物 (436)
- 参考資料
- キーワード
-
- 粘度
- 粘性率
- 粘性係数
- Viscosity
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000101824