レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2011年10月06日
- 登録日時
- 2011/11/09 12:15
- 更新日時
- 2011/11/09 12:15
- 管理番号
- 9000007700
- 質問
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解決
仲哀天皇の妃である神功(じんぐう)皇后は卑弥呼と同一人物か。
- 回答
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「日本書紀」においては、神功皇后を「魏志」倭人伝に見える卑弥呼と同一視しようとしているが、意図的な作意が見られ、また、神功皇后自身が実在の人物ではないという説もある。
- 回答プロセス
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1.『日本架空伝承人名事典』(大隅和雄/ほか編集委員 平凡社 2000年)→p274「神功皇后」の項を確認すると、巫女的存在であることが記述されている。
2.『日本女性人名辞典』(日本図書センター 1993年)→p562「神功皇后」の項を確認すると、「…また『日本書紀』は神功を三世紀の卑弥呼と同一視しようとして、中国や朝鮮の文献を多く引用しているが、四、五世紀の史実を干支を二運(一二〇年)繰り上げて挿入するなど、意図的な作意が見られる」という記述がある。
3.『国史大辞典』第7巻(国史大辞典編集委員会編 吉川弘文館 1986年)→p797-798「神功皇后」の項を確認すると、「…皇后の記紀の記事は新羅征討説話をはじめ事実と思われないことが多く、皇后自体も実在の人物ではないという説もある。『日本書紀』は、皇后を『魏志』倭人伝にみえる巫女的な女王卑弥呼と同一人と考えており、そのため皇后を卑弥呼と同時代の三世紀の人とし、関係事件もそれに合わせたようである」との記述がある。
4.『日本古代史大辞典:旧石器時代〜鎌倉幕府成立頃』(大和書房 2006年)→p348「神功皇后」の項を確認すると、「…『日本書紀』では摂政三九・四〇・四三年の条に『魏志』を引用し、『日本書紀』の編者たちが、神功皇后を卑弥呼に比定したと考えられる」との記述がある。
5.『世界伝記大事典:日本・朝鮮・中国編』第4巻(ほるぷ出版 1978年)→p312-314の「卑弥呼」の項を確認するが、神功皇后に関する記述はなかった。
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本史 (210 9版)
- 個人伝記 (289 9版)
- 参考資料
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- 『日本女性人名辞典』(日本図書センター 1993年)→ (p562)
- 『国史大辞典』第7巻(国史大辞典編集委員会編 吉川弘文館 1986年) (p797-798)
- 『日本古代史大辞典:旧石器時代〜鎌倉幕府成立頃』(大和書房 2006年) (348)
- キーワード
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- 神功皇后
- 卑弥呼
- 仲哀天皇
- 「日本書紀」
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 伝記・人物
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000096340