レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2011年03月04日
- 登録日時
- 2011/04/26 12:50
- 更新日時
- 2011/04/26 13:00
- 管理番号
- 9000007264
- 質問
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解決
「鳴かぬなら鳴くまで待とうほととぎす」「鳴かぬなら殺してしまえほととぎす」「鳴かぬなら鳴かせてみせようほととぎす」は、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の詠んだ句だと言われるが、どの句が誰の句か。
- 回答
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「鳴かぬなら殺してしまえ時鳥」が織田信長、「鳴かぬなら鳴かせてみしょう時鳥」が豊臣秀吉、「鳴かぬなら鳴くまで待とう時鳥」が徳川家康の句とされている。
- 回答プロセス
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1.『世界人物逸話大事典』(朝倉治彦編 角川書店 1996年)で、「織田信長」「豊臣秀吉」「徳川家康」の項を確認するが、該当の句については記載なし。
2.『故事・俗信 ことわざ大辞典』(尚学図書編集 小学館 1982年)の「総語彙索引」で「ほととぎす〔杜鵑・時鳥〕」を引くと、「鳴くまで待とう時鳥」があり、当該ページp844に、「「鳴かぬなら殺してしまえ時鳥」を織田信長、「鳴かぬなら鳴かせてみしょう時鳥」を豊臣秀吉、「鳴かぬなら鳴くまで待とう時鳥」を徳川家康の句とし、それぞれの武将の特徴である短気、工夫、忍耐を時鳥への対応をもって表現したもの」とある。また、用例として「甲子夜話」53が挙げられている。
3.『甲子夜話(東洋文庫)』第4巻(松浦静山著 平凡社 1978年)で巻53を確認すると、「夜話のとき或人の云けるは、人の仮托に出る者ならんが、其人の情実に能く恊へりとなん」として、次のようにこの3句の掲載がある。
「郭公を贈り参せし人あり。されども鳴かざりければ、
なかぬなら殺してしまへ時鳥 織田右府
鳴かずともなかして見せふ杜鵑 豊太閤
なかぬなら鳴まで待よ郭公 大権現様」
- 事前調査事項
- NDC
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- 詩歌 (911 9版)
- 日本史 (210 9版)
- 個人伝記 (289 9版)
- 参考資料
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- 『故事・俗信 ことわざ大辞典』(尚学図書編集 小学館 1982年) (p844)
- 『甲子夜話(東洋文庫)』第4巻(松浦静山著 平凡社 1978年) (p57-58)
- キーワード
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- 鳴かぬなら
- 俳句
- 織田信長
- 豊臣秀吉
- 徳川家康
- ほととぎす
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 伝記・人物
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000085590