レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2011年1月18日
- 登録日時
- 2011/01/22 09:52
- 更新日時
- 2011/02/18 12:01
- 管理番号
- 千県西-2010-0005
- 質問
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解決
日蓮聖人の著作「尭舜禹王鈔」(ぎょうしゅんうおうしょう)の現代語訳を探している。
原文は漢文である。現代語訳がなければ、書き下しでもよい。
- 回答
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書き下し文は以下のとおり確認ができ、現代語訳はみつからなかった。
1.『日本仏教全集叢書資料総覧』 に「尭舜禹王鈔」は以下の3件が記載されている。
・『昭和新修日蓮聖人遺文全集 上巻/36』
・『昭和新定日蓮大聖人御書1巻/36』
・『昭和定本日蓮聖人遺文3巻/1955』
うち『昭和新修日蓮聖人遺文全集 上巻/36』のみ千葉県立中央図書館で所蔵しており、書き下し文であることを確認。p36-37に掲載。
2.「日本古典籍総合目録」(国文学研究資料館)では「尭舜禹王鈔」は国書の所在は「【複】〔活〕類纂高祖遺文録」と検索される。
千葉県立図書館所蔵検索で、「類纂高祖遺文録」を検索すると、『類纂日蓮聖人遺文集』 が東部図書館で所蔵されており、書き下し文であることを確認。p1678に掲載。
*『国書総目録』でも2巻p520にも「類纂高祖遺文録」の記述あり。
3.NDL-OPACで「尭舜禹王鈔」は検索されず、「類纂高祖遺文録」はマイクロフィッシュであることがわかった。近代デジタルライブラリーへのリンクもされているが、館内限定公開となっている。
4.近代デジタルライブラリーで「尭舜禹王鈔」を簡易検索(「詳しく検索する」のタイトルでは検索できず、目次の項目に入力すると検索ができる。)
すると、『日蓮上人御遺文』(日明編,小川孝栄訂 東京 祖書普及期成会 明37.8) が検索され、国会図書館のマイクロからのものとわかる。本文もインターネットで公開されている。
「類纂高祖遺文録」では館内限定公開のものが以下の2件検索される。館内限定公開のため確認できず。
1. 師子王全集. 第2輯 〔第1−12〕,第3輯 〔第1−12〕,附冊 / 田中智学著,師子王文庫, 昭11至15
2. 類纂高祖遺文録 / 〔日蓮著〕他,師子王文庫, 大正3
*『日蓮上人御遺文』をNDL-OPACで検索するとマイクロフィッシュが検索できる。
*googleで「尭舜禹王鈔」を検索すると、近代デジタルライブラリーで『高祖遺文録[第2冊]巻之2』も結果表示されp10-12に「尭舜禹王鈔」の書き下し文あり。
*「高祖遺文録」を所蔵検索すると『類纂日蓮聖人遺文集』がヒットし、書誌に「初版の書名等:類纂高祖遺文録(大正3年刊)」と記載されていた。
- 回答プロセス
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1.書誌事項の確認
2.所蔵資料の調査
3.インターネット情報の調査
次の資料は所蔵がないため未確認
・(「国書総目録」活字より)『類纂高祖遺文録』*近代デジタルライブラリーは館内限定公開
・(「『日本仏教全集叢書資料総覧』より)『昭和新定日蓮大聖人御書』、『昭和定本日蓮聖人遺文』
・(『本化聖典大辞林上』p2701より)「「三宝寺録外9巻」、「遺文録2巻」に収め」、「聖祖の著作にはあらず」などの記述あり。この2冊については未確認。
次の資料(千葉県立西部図書館所蔵)には記載なし。
『日蓮聖人の御手紙 真蹟対照現代語訳』、『日蓮聖人全集』
- 事前調査事項
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地元の市立図書館に聞いたところでは、原文のものしか所蔵していないとのことだった。
- NDC
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- 各宗 (188)
- 参考資料
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- 『日本仏教全集叢書資料総覧 総目次篇1、2、総索引篇』 (小山田和夫 〔ほか〕編 本の友社 1986)
- 『昭和新修日蓮聖人遺文全集 上巻』(日蓮/[著] 浅井 要麟/[編]著 平楽寺書店 1934)
- 『類纂日蓮聖人遺文集 日蓮聖人立教開宗七五〇年記念』 (日蓮[著] 田中 智学監修 復刻 八日市場 本化立正宗出版部 2000.6 )
- 『本化聖典大辞林上、中、下』(国書刊行会 1988.10)
- 『日蓮聖人の御手紙 真蹟対照現代語訳 第1~3巻』(日蓮/[著] 岡元 錬城/編著 富木常忍篇 東方出版 1990.8)
- 『日蓮聖人全集 第1~6巻』(日蓮/[著] 渡辺 宝陽/編 信徒 1 北川 前肇/訳 春秋社 1992~96)
- キーワード
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- 日蓮
- 尭舜禹王
- 遺文録
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000077010